AGAは遺伝するけど諦める必要なし!確率・治療法・費用を徹底解説

AGA遺伝

AGAは遺伝だから治らないと思っていませんか?

確かにAGAの原因の多くは遺伝ですが、AGAの原因を阻害するフィナステリドや発毛を促進するミノキシジルなどの治療薬を専門医の指示のもとで正しく使用すれば進行性のAGAでも改善することができます。

そしてAGA治療の専門クリニックで治療を受ければ半年から1年ぐらいで治療効果を実感することができます。ただ納得できる程度にまで改善するまでにかかる治療期間は、AGAの症状によって異なります。

症状によって治療に必要な期間、費用など異なりますが、決して諦める必要はありません。

AGAの原因は遺伝?遺伝以外?AGAの原因5つ

AGA遺伝の原因

「遺伝」はAGAの大きな原因の一つですが、遺伝以外にも「質の悪い育毛剤の乱用」「栄養状態が悪い」「極度の睡眠不足」「ストレス」「運動不足」など6つの原因があります。

これら6つの原因について解説していきます。

AGAは遺伝する!父親がハゲだと諦めなきゃダメ?

父親がハゲだかといって、あなたが必ずしもハゲになるわけではありません。

AGAに関係の深い「男性ホルモン受容体遺伝子」はX染色体にあります。そしてX染色体は母方から受け継ぐので、父方にハゲている人がいても影響を受けることはありません。

AGAはDHT(ジヒドロテストステロン)が原因で発症します。DHTは男性ホルモン「テステストロン」が「5αリダクターゼ還元酵素」の影響を受けて変化したものです。

そして、DHTは毛乳頭細胞にあるアンドロゲンレセプターと結合すると脱毛遺伝子と呼ばれる「TFG-β」に変化します。すると、毛乳頭内で脱毛遺伝子「TFG-β」が増えることによって髪の毛は脱毛します。

遺伝で受け継ぐのは、DHTが男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)と結合しやすい体質です。DHTがアンドロゲンレセプターと結合しやい体質であれば、脱毛遺伝子「TFG-β」が増えてしまうので「ハゲやすい」ということです。

このようにハゲになりやすい体質を受け継ぐのは母方からですので、父親がハゲでも心配する必要はありません。

ハゲって優性遺伝?AGAが遺伝する確率とは

AGA遺伝確率

AGAの原因であるDHTの生成に大きく関わっている男性ホルモン受容体遺伝子は、優性遺伝子です。

そのため、X染色体を持つ母方の祖父がハゲていれば、遺伝によって感受性の高い男性ホルモン受容体遺伝子(アンドロゲンレセプター)を受けついでる確率が高くなります。つまりハゲやすいということです。

では、AGAが遺伝する確率はどのくらいなのでしょうか?男性のあなたは「XY染色体」を持っています。Y染色体は父親から受け継ぎ、X染色体は母親から受け継いでいます。

この時、X染色体に脱毛遺伝子が含まれているかは、母方の祖父と祖母が持つX染色体に脱毛遺伝子が含まれているかにかかってきます。

祖父母のどちらかが脱毛遺伝子を持つ場合と、祖父母の両方が脱毛遺伝子を持つ場合が考えられますが、どちらも脱毛遺伝子を持つ場合には75%の確率であなたに脱毛遺伝子を持つX染色体が引き継がれています。

つまり、AGAが遺伝する最も高い確率は75%ということです。もちろん、祖父母とも脱毛遺伝子を持っていなければ0%となります。(*脱毛遺伝子は他にもあるという見解もあるため、あくまで推定確率です。)

ただ、実際に薄毛、AGAになるから生活習慣などの後天的要素が大きいとされているんで、脱毛遺伝子を持っているからといって、必ずハゲるといわけではありません。

AGAが遺伝性か、遺伝子検査でわかる?

以前は、AGA遺伝子検査によってAGAリスクを判断できるとされていましたが、現在ではAGAが遺伝であるかは遺伝子検査には信憑性がないとされています。

AGA遺伝子検査では、AGAになりやす遺伝子の配列があるかを調べるものです。遺伝子は「A・G・T・C」の4種類の塩基があり、その並び方で構成されています。

99.9%の遺伝子情報は誰もが同じであり、残りの0.1%の構成が違うことで個性が作られています。

AGA遺伝子検査で調べるのは、この4つの塩基うち「CAG」と「GGC」の並び方が繰り返されている回数です。この時「CAG」や「GGC」の並び方が1回繰り返されている場合「1リピート」と数えます。

そして、「CAG」と「GGC」のリピート数の合計が38より大きいとAGAリスクが低く、38より大きいとAGAリスクが高いと判断されていました。

つまり、リピート数の合計が38以下の場合には、男性ホルモン受容体の感受性が高いためDHTが作られやすくハゲやすいとされ、38以上であれば男性ホルモン受容体の感受性が低いのでDHTは作られにくいのでハゲにくいとされていました。

これは1998年に報告されたもので、48名の男性と60名の女性を対象にした臨床試験の結果です。約100名を対象とした小規模の試験でした。

その後、2012年には、2074名のAGA患者と1115名のAGA患者ではない人を被験者として検査した結果、「CAG」と「GGC」のリピート数とAGAリスクには相関関係は認められず、AGA遺伝子検査の優位性は否定されています。

M字ハゲだと遺伝性って本当?

M字ハゲは、そのほとんどが男性ホルモンが原因のAGAです。AGAの原因で最も高いのは遺伝なので、M字ハゲの多くは遺伝性と言えます。

また、M字ハゲの原因となるDHTはテステステロンが5αリダクターゼの影響を受けて変質したものですが、5αリダクターゼには「Ⅰ型」と「Ⅱ型」の2種類があります。

そしてM字ハゲはⅡ型の5αリダクターゼの影響を受けています。

遺伝で受けつぐのは「DHTが男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)と結合しやすい体質」であることは説明しましたが、実は、Ⅱ型の5αリダクターゼの分泌量も遺伝で受け継ぎます。

ただM字ハゲの原因は、他にも血行不良が考えられます。M字ハゲの症状が起こる額は、皮膚が薄く硬いため血行不良になりやすいので髪の成長に必要な栄養分が届きにくいのが原因です。

このことから、M字ハゲの原因の多くは遺伝ですが、血行不良など他の原因もあるということです。

AGAの原因(遺伝以外)①質の悪い育毛剤の乱用

若ハゲ育毛剤

質の悪い育毛剤もAGAを引き起こす要因になることがあります。

通常、育毛剤には「血行促進作用を持つ成分」「頭皮環境を整える保湿成分」「抜け毛を抑える作用を持つ成分」など、AGA対策として有効な配合されています。

ただ、中には爽快感を演出するためにアルコールを配合してある育毛剤もあります。

確かにアルコール配合の育毛剤はス~ッとして気持ちが良く、血行が良くなっているような気がしますが、アルコールに血行促進の効果はありません。

逆に、頭皮を乾燥させてしまう要因となります。頭皮が乾燥すると皮膚常在菌のバランスが崩れ悪玉常在菌が増えて頭皮環境を悪化させます。

その結果、髪の細毛化が進む抜け毛が増えて、AGAへと進行してしまいます。育毛剤は、どれを使っても良いということではありません。質の良い育毛剤を使うようにしましょう。

AGAの原因(遺伝以外)②栄養状態が悪い

栄養状態が悪いとAGAを発症する原因となります。特に「タンパク質」「ミネラル」「ビタミン」は髪の成長に欠かせない栄養素です。

特にタンパク質は髪の毛の主成分です。タンパク質不足は、髪の成長を妨げる要因になります。

また亜鉛は髪の成長に必要な必須ミネラルです。亜鉛は新陳代謝、皮膚や髪の毛を健康に保つために重要な栄養素です。また体内で作ることができないので食事から摂る必要があります。

亜鉛は、牛肉、卵、納豆、豚レバー、牡蠣など多くの食材に含まれているので、通常の食事を摂っていれば、まず不足することはありません。

ただ偏食や過度のダイエットは亜鉛不足の原因になります。また食品添加物が多く含まれる加工食品は亜鉛の吸収を阻害します。タンパク質と亜鉛のほかにも、ビタミンは髪の成長に必要な栄養素です。

ビタミンAは細胞分裂を促進して頭皮環境を整えてくれます。ビタミンCは、髪を太く健康な状態にするコラーゲンの生成を促進します。ビタミンEは血行を促進します。

バランスの良い食事をとり、髪の成長に必要な栄養素が不足することがないように心がけましょう。

AGAの原因(遺伝以外)③極度の睡眠不足

AGA睡眠不足

極度の睡眠不足もAGAの原因となります。睡眠時間が不足するとホルモンバランスや自律神経が乱れ、抜け毛が増加する原因になります。

また夜の10時から深夜2時の時間帯は、成長ホルモンが最も分泌されます。成長ホルモンは毛母細胞の細胞分裂を活発にして髪の成長を促進する重要なホルモンです。

成長ホルモンは睡眠中に分泌量が増加します。夜更かしが続き、この時間帯に起きていると成長ホルモンの分泌量が大きく減少します。

また睡眠時間が6時間に満たない場合にも成長ホルモンが十分に分泌されません。睡眠時間が不規則な方は注意が必要です。毎日規則的に睡眠時間をとることで質の高い睡眠を確保することができます。

浅い睡眠など質の悪い睡眠が続くことでストレスが溜まり血行不良を引き起こし、AGAを助長する原因になります。

AGAの原因(遺伝以外)④ストレス

強いストレスはAGAの原因となります。ストレスを感じるとホルモンバランスや自律神経が乱れます。ホルモンバランスの乱れは男性ホルモンのテステステロンの過剰分泌を誘発します。

テステステロンが皮脂腺から分泌される還元酵素の5αリダクターゼの影響を受けるとDHT(ジヒドロテストステロン)に変質しAGAを進行させてしまいます。

また、自律神経は体に隅々まで張り巡らされた抹消神経です。血管にも伸びていて血液循環をコントロールしている重要な神経です。

ストレスにより自律神経が乱れると血流の低下を招きます。当然、頭皮の血行も悪化し髪に必要な栄養分が届かなくなり、髪の成長が阻害され細毛化を招き、抜け毛へとつながります

このように強くストレスを感じるとAGAの進行を助長することになります。

AGAの原因(遺伝以外)⑤運動不足

AGA遺伝運動不足

運動不足が直接的にAGAの原因になることはありませんが、間接的にAGAの原因となりえます。髪の栄養分は血液に乗せて運ばれます。筋肉は血液を循環させるポンプの役割を担っており、筋力低下は血流不足をまねきます。

結果として髪の成長に十分な栄養が行き届かなくなり、抜け毛が増えAGAが進行してしまいます。

特にデスクワークをしている方は、肩こりや首コリを招きやすいです。頭部への血流は首を通っていくので、頭皮の血行も悪くなります。

すると髪が細くない頭皮も透けて地肌が見えるようになります。逆に、適度な運動はストレスの解消にもつながりますし、有酸素運動は全身の血行を促進してくれます。同時に頭皮の血行も改善してくれるおんで、薄毛の改善につながります。

「AGA・薄毛が遺伝性だと治らない」はウソ!治療法・対策・費用を解説

AGA遺伝治療法

AGA・薄毛の原因が遺伝であると治らないと思われているようですが、正しく対策、治療をすれば薄毛は改善しますし、AGAを治療することは可能です。

ここでは、AGA・薄毛の正しい治療法・対策・費用について紹介します。

遺伝性AGAの治療法

遺伝性AGAはDHTが原因なので、DHTを作らせないようにするのが効果的です。DHTはテステステロンが5αリダクターゼ還元酵素の作用を受けて作られています。

そこで有効的なのが5αリダクターゼの働きを阻害するフィナステリド内服薬です。

フィナステリドは皮膚科やAGA・薄毛治療の専門クリニックで処方してもうらいことができます。フィナステリドは医師の処方が必要な医薬品です。

またAGA治療の専門クリニックでは、フィナステリドの他にも、発毛効果のあるミノキシジル外用薬やミノキシジル内服薬の処方にも対応しています。

フィナステリドとミノキシジルを併用することは進行性のAGAに有効な治療です。

ミノキシジルには外用薬とより効果の高い内服薬があります。副作用のこともあるので、医師と相談して、どちらを使用するかを判断しましょう。

また、フィナステリドよりも効果の高いデュタステリドもあります。ただ副作用の可能性も高くなるので医師と相談の上で使用するかを判断しましょう。

内服薬と外用薬による治療の他に、有効成分を頭皮よりダイレクトに注入する治療法もあります。

フィナステリドやビタミン、ミノキシジルなどを注入する育毛メソセラピーや、細胞増殖因子(成長因子)を注入するグロースファクター再生療法もあります。

費用はかかりますが効果の高い治療法です。

遺伝性AGAの治療費用

AG遺伝治療費

遺伝子AGAの治療にはフィナステリドやミノキシジル外用薬、ミノキシジルタブレット内服薬が有効です。AGA治療は保険の効かない自由診療となるのでクリニックによって治療費が異なります。

治療費の相場は、8,000円~30,000円前後となります。このような差が生じるのは、AGAの症状によって使用する治療薬が異なることが要因です。

AGAの症状が比較的軽い場合には、フィナステリドの単剤治療を行います。AGAが進行して発毛効果を求めたい場合には、ミノキシジル内服薬を併用します。

また、さらにAGAが進行していう場合には、ミノキシジル外用薬も併用して治療します。このようにAGAの症状によって治療薬の併用パターンが変わるので治療費にも差が生じます。

また、育毛メソセラピーなどの注入治療の場合には、1回100,000円前後の費用がかかります。通常、育毛メソセラピーは4~6回の注入が必要となるで400,000~600,000円と高額の治療費が必要です。

注入治療は、早く発毛効果を実感したい場合に選択する治療方法で、通常であれば内服薬と外用薬による併用治療で十分です。

遺伝性AGAの自分でできる対策

AGA対策としてフィナステリドやミノキシジルなどの医薬品の他にの自分で出来る対策として「育毛剤の塗布する」「毎日使うシャンプーを育毛シャンプーに代える」「育毛サプリで栄養不足を補う」などがあります。

次に、これらにはどのような働きがあるのかを紹介します。

AGAの対策①質の良い育毛剤を使う

自宅できるAGA対策として良質な育毛剤を使うことは有効です。ここでいう「良質な育毛剤」とは、いろいろな成分をバランスよく配合された育毛剤のことです。

育毛剤の中には、5αリダクターゼの働きを抑制する作用を持つ成分を配合している商品もあります。また、血行促進や発毛促進作用をもつ成分を配合した育毛剤もあります。

このように、「脱毛を抑制を促す成分」や「発毛促進作用を持つ成分」をバランスよく配合した良質の育毛剤を使用することが大切です。

中には、アルコールをメイン成分として爽快感だけを与えている育毛剤もあります。ただ育毛剤に発毛効果を期待するのではなく、AGAの進行を予防するために使用するということもポイントです。

AGAの対策②育毛シャンプーを使う

AGA育毛シャンプー

育毛シャンプーを使用して頭皮環境を整えることもAGA対策には有効な手段です。

AGAになる原因の一つに「頭皮環境の悪化」があります。頭皮には皮膚ブドウ球菌、アクネ桿菌、アラセチュアなどの皮膚常在菌がいます。

皮膚常在菌には、皮脂や角質(フケ)、汗などを栄養として、保湿成分の生成や活性酸素を分解する物質を作り出す善玉常在菌があります。

ただ洗浄力の強い石油系シャンプーを使用していると、これらの常在菌を洗い流してしまいます。すると抑えられていた悪玉常在菌が相対的に増えることになります。

悪玉常在菌が増えると、皮膚表面の角質細胞にダメージを与え、乾燥肌や敏感肌などの
肌トラブルを引き起こす要因となります。

頭皮が乾燥すると皮脂を過剰に分泌するようになり毛穴を詰まらせます。毛穴に詰まった皮脂が酸化すると角質化し髪の成長を阻害します。このように頭皮環境の悪化は髪の成長を妨げます。

育毛シャンプーはアミノ酸系洗浄成分を使用し、低刺激で適度な洗浄力をもっており皮膚常在菌のバランスを崩すことなく頭皮環境を正常に保ってくれます。

AGAの対策③サプリを飲む

髪の成長に必要な栄養分は食事から摂ります。特に「タンパク質・ミネラル・ビタミン」は、丈夫な髪の毛を作るのに欠かせません。

本来、バランスの良い食事を摂っていれば不足することはありませんが、偏った食事をしていると不足してしまいます。そこで髪の成長に必要な栄養分を簡単の補えるサプリメントは有効なAGA対策です。

また髪の成長には有効だが食事からは摂ることの難しい成分を配合してあるサプリメントもあります。このように、食事で摂りきれない髪に必要な栄養を補う目的でサプリをもちいることはAGAの進行を抑えることに繋がります。

また、食事からは摂りづらいノコギリヤシや不足しがちな亜鉛などはサプリから摂ることが大切です。

AGAは遺伝性でも治る!諦めずに専門医の治療を

AGA遺伝クリニック

遺伝性のAGAであってもフィナステリドやミノキシジルなどの医薬品を使用することでAGAを改善させることは可能です。

これらのAGA治療薬は病院で処方してもらえます。ただ病院といっても、一般病院の皮膚科、美容皮膚科・形成外科クリニック、AGA治療を専門としたクリニックなどがあります。

一般皮膚科は内服薬を処方してくれますがAGA治療をメインにしておらず専門性は低いです。

また美容皮膚科・形成外科が行うAGA治療は、フィナステリドやミノキシジルなどの治療薬の他にも、独自に調合したオリジナルの治療薬を処方してくれたり、自毛植毛の手術にまで対応しているクリニックもあります。

ただAGA治療をメインとしているわけではなく、美容治療をメインとしたクリニックです。

一方で、AGA治療に特化したのがAGAクリニックです。AGA治療以外は行わず専門性の高いクリニックで、多くの症例を扱っており信頼を持てるのがAGA専門クリニックです。

「最近、抜け毛が多い・・・。AGAかも?」と感じたら、あきらめることなくAGAの専門クリニックで治療を受けましょう。