AGA治療の効果がでる期間は?費用や保険適用も解説

AGA治療では、数多くの治療薬が利用されています。薬を選ぶ際には効果や副作用を理解することがもちろん重要ですが、見落としてはならないのが効果を実感するまでの期間です。

期間を把握しておかないと、効果が表れる前に使用を断念してしまうことがあります。AGA治療で薬を選ぶ際の参考になるように、今回は、AGA治療の効果が出るまでの期間や治療を始めてからの経過についてご紹介していきます。

また、費用や保険適用の対象になるのかという疑問についてもお答えします。AGA治療薬を選ぶのにお役立てください。

AGA治療の効果が出る期間や経過は?8つの薬・治療法について解説!

AGA治療の効果が出る期間や経過について、代表的な薬について解説していきます。なお、解説の際には、クリニックや企業の見解、口コミなどを紹介します。客観的な情報を集めていますので、ぜひ薬選びの参考にしてみてください。

AGA治療薬の効果が出る期間①ミノキシジル

AGA治療期間ミノキシジル

ミノキシジルは内服薬か外用薬かで効果が出るまでの期間や経過が異なります。

内服薬は3か月くらいから髪が増え始め、外用薬は3~4か月くらいで少しずつ生え始めます。内服薬は成分が浸透しやすいことから、外用薬より効果を実感しやすいという特徴があります。

ちなみに、大正製薬の「リアップ」シリーズでは、髪の毛が増えるまでの期間は、ミノキシジル1%のものだと6か月以上、5%のものだと4か月以上です。また、ミノキシジル5%配合の「リアップX5プラスローション」については、6ヶ月使用しても変化が現れない場合には使用を中止することを促しています。

ミノキシジル日本国内最大濃度5%を誇る「スカルプDメディカルミノキ5」は、4か月使用した後にクリニックの頭髪専門医師が無料で診断してくれるサポートを保証しています。

この点を踏まえると、ミノキシジルを使った場合は、効果が出るまで早くて4か月かかることが予測できます。ただし、途中で使用を中止すると、徐々に戻ってしまう点は知っておいたほうがよいでしょう。

AGA治療薬の効果が出る期間②プロペシア

プロペシア

埼玉県でAGAケアに対応している桜木中央クリニックの見解を参照してプロペシアの期間をまとめてみましょう。まず、開始から3か月までの期間には、抜け毛の減少を実感したり、生え際に産毛が出現したりします。

4か月から6か月の期間には、うぶ毛が太くなったり、薄毛が目立たなくなったりし、6か月から1年の期間には、毛髪のボリュームアップや、後退していた生え際の前進が期待できます。

1年から3年の期間には、それまでに効果が見られなかった部分にも良い変化が現れ、4年以降には増えてきた毛髪がその状態を保ち続けるようになります。

では、利用者の評判はどうでしょうか?口コミ投稿サイトの「美容医療の口コミ広場」には下記のような口コミがありました。

ミノキシジルとプロペシアの処方でまずは一か月分もらい、ミノキシジルは朝晩2回、プロペシアは毎日1錠決まった時間に飲むように言われました。一か月ほど経ちましたがまだ目立った変化は特にありません。もう少し様子を見ていきたいと思います

この場合は、ミノキシジルと併用をしていますが、それでも一か月では効果が表れていません。クエリニックの見解と口コミの情報から総合して判断すると、塗り始めてからすぐには効果が見られないが、使用から3か月、4か月から6か月、6か月から1年、1年から3年といったスパンで、毛髪に段階的な変化が訪れることがわかります。

AGA治療薬の効果が出る期間③ザガーロ

グローバルヘルスケア企業のグラクソ・スミスクラインによると、投与開始後約3か月で効果を実感する人もいますが、通常は6か月間利用する必要があります。中には、1年ほど経過したのち、頭頂部においてつむじが自然に見えるくらいに増毛がなされたケースも見受けられます。

ただし、発毛効果があったからといい、途中で服用を止めると元の状態に戻るケースがあるので注意が必要です。

クリニックの見解についても確認してみましょう。いしかわ皮膚科・形成外科によると、一日一回飲みやすいタイミングで一錠を服用したケースでは、3~4か月程度で効果を確認できます。

ただし、最低6か月の連日投与を条件としており、6か月の服用で効果が得られない場合は医師に相談する必要性があります。

また、効果を持続させるためには継続的な服用が必要です。1~3年服用し続けると抜け毛の進行が和らいだと実感するケースが多い傾向にあります。ちなみに、アボルブという薬もザガーロと同じ成分であるため、効果が出るまで同様の期間がかかります。

AGA治療薬の効果が出る期間④ロゲイン

医療法人緑風会の新琴似皮膚科がロゲインの効果が出るまでの期間を説明しています。それによると、ロゲインを使用してから初めの2週間は一時的に脱毛症状が見られます。

一見、驚いてしまう症状ですが、実は、古い毛の代わりに新しい毛が生える前兆になっています。ただし、古い抜け毛があるといえども抜け毛が多かったり、初期の脱毛が2週間以上続いたりするケースは医師への相談が必要です。

1日2回の使用を約3~4か月継続すれば効果が表れる傾向にあります。ちなみに、ここで挙げた2回の使用については、スポイトで1回1ccを頭頂部に付けて指でマッサージする方法を前提としています。

ここまでの内容を使用体験談と比較してみましょう。「おすすめ育毛剤ナビ」という口コミ投稿サイトの口コミからは、先述した通りの内容が読み取れました。

ロゲインはフィンペシアと同時期に使い始めましたが、俗に言う初期脱毛がありました。初期脱毛があっても2〜3か月で再び生えてくることは知っていましたが、いざ自分がその状況に立たされると、さすがに不安でしかたありませんでした。幸いにして2か月半で順調に改善し始め、半年ぐらいかけて頭部全体の9割程が無事回復。その後はやや停滞気味ですが、減ることはなく維持できています。

やはり、ロゲインを使用する初期脱毛は避けられないといえます。その脱毛期間に不安を感じるかもしれませんが、その後は順調な経過を辿っていくことがわかります。

クリニックによると3~4か月ほどで効果が期待できるとされていましたが、この利用者はそれよりも早く効果が表れています。また、半年かけて9割ほど回復していることから、利用の際は効果が実感できるまで焦らないことが大切といえそうです。

AGA治療薬の効果が出る期間⑤アロビックス

個人輸入代行で知られる「オオサカ堂」のHPでは、アロビックスについての口コミが投稿されていました。その中では、効果が出るまでの期間について、前向きな感想がいくつか見受けられます。

アロビックス外用液(Arovics)5%

円形脱毛症の治療のために購入しました。1か月程使用して1本目を使い切ったところですが、直径5センチ程あった脱毛部は3センチ位まで小さくなりました。3本使い切るまでに完治すればいいな、と思います。

こちらの口コミでは、たった一か月程で脱毛部分の縮小を実感していることが報告されています。アロビックスに対して、即効性があるのではないかと期待させてくれます。

一方、同じくらいの期間使用したかたの書き込みもあり、少し異なる感想が述べられています。

使用して1か月ぐらいですが、現状維持な感じです。頭皮は白くて健康そうです。このまま続けてみようと思います。

先ほどの口コミと同じ1か月ほど使っていますが、変化をあまり感じていない印象です。ただ、この投稿者は使用条件が少し特徴的でした。

この商品、アロビックスはけっこうべたつきます。夜は寝るだけなので使えますが、朝はヘアワックスを付けるので使えません。

ワックスとの併用を考慮して、夜だけの使用に留めています。ただ、使い心地には満足しているようなので、使い方が同様であれば短期間で増毛を実感できた可能性もうかがえます。

そのほかにも、1~2か月で効果を実感している使用者も見受けられました。

1か月やってみると、少し髪がしっかりしてきた気がしてきて、2か月目にはさらに地肌が見えづらくなってきた気がします。前向きにもう少し続けてみようと思います。

ここまで使用者の感想を確認しましたが、アロビックスは一概には即効性があるとはいえませんが、比較的短期間で効果を実感しているかたが多い印象です。

AGA治療薬の効果が出る期間⑥HARG療法

HARG療法に対応しているクリニックに青山セレスクリニックがあります。同クリニックではHARG療法は約3回の治療で、3か月の期間で発毛効果が見受けられると説明しています。

ただ、発毛が持続するように計6回の治療を促しています。毎日服用しなければならない治療法などと比べると、HARG療法は治療回数が少ないにも関わらず、比較的短期間で効果を実感しやすくなっている点は魅力的といえます。

また、毛髪の再生について研究を行っている「日本医療毛髪再生研究会」も、HARG療法の効果が出るまでの期間についての見解を示しているので、こちらも参考に紹介します。HARG療法を月1回のペースで継続した場合、増毛を実感するのは3回目の処置後から4回目の処置前くらいが多い傾向にあるとのことです。

期間で示すと3か月から4か月目にあたります。ただ、2回目で効果が見られるケースや、6回目から1か月後に増毛の兆しが出てくる場合もあり、効果が出るまでの期間は一定ではないようです。

AGA治療薬の効果が出る期間⑦メソセラピー

AGA治療メソセラピー

港区でAGA治療と薄毛治療に対応している銀座総合美容クリニックの公式HPでは、育毛メソセラピーの治療効果についての具体例が詳細にまとめられています。それをもとに、効果が出るまでの経過を比較しやすいように表にまとめ、分析していきます。

治療方法効果が出るまでの期間
内服療法とノーニードル育毛メソセラピーの併用半年間の治療後、内服のみで明確な毛量変化
内服薬療法とノーニードル育毛メソセラピーの併用約半年で明確な毛量変化が現れる
内服薬療法とノーニードル育毛メソセラピーの併用半年間で明確な毛量変化が認められる
内服薬療法とクローズファクター育毛メソセラピーの併用約6か月後に明確な毛量増加が見られる
内服薬療法とノーニードル育毛メソセラピーの併用比較的早期に発毛を確認、6か月で毛量増加

治療を始めてから比較的早く発毛を感じられるケースも一部ありますが、ほとんどの場合は即効性が確認されていません。その一方で、すべての治療例に共通しているのは、半年で明確な毛量変化が見られていることです。

したがって、メソセラピーによる治療は、効果が出るまで落ち着いて経過を待つことが大事であるといえます。ただ、銀座総合美容クリニックでは内服薬治療も併用しているケースが目立ちます。

そのため、メソセラピーによる治療だけでこれらの効果が出ているわけではないことは最低限留意しておくべきでしょう。

AGA治療薬の効果が出る期間⑧自毛植毛

AGA治療自毛植毛

自毛植毛をすると、植え付けられた毛根がヘアサイクルを整え始めます。その関係で、約1か月くらいから髪の毛が抜けることがあるのです。

また、自毛植毛を行った後にはショックロスという副作用が起こるケースもあります。手術後約2週間から2か月の間に、移植した部分の周囲の髪が抜け落ちてしまう現象です。

しかし、ショックロスが仮に起こっても、約半年後には新しい髪が生えるとされています。実際に自毛植毛を行った人の経過を確認してみましょう。

神奈川県で植毛に対応している医療法人横美会ヨコ美クリニックでは、自毛植毛をした方にその経過を踏まえて、効果が出るまでの期間について返答しています。

Q 植毛後の経過

植毛後、3か月半経ちまして、発毛がかなり見られてきました。ですがいまだ密度的には不十分と感じられます。3か月半で、一般的な完成度は何割程度でしょうか?(もしくは、生えてきた毛根数)また、だんだん完成してくるのはいつ頃でしょうか

A Re:植毛後の経過

3か月目は休止期に入っていったん抜けた移植毛が再び生え始める時期です。発毛は6か月まで続きますが、その時点でも細く短いのでボリュームアップ効果はいまいちです。施術の結果の判定は10か月以降に行うべきとされています。

自毛植毛は3か月程で効果が出はじめ、発毛は6か月まで続きます。

また、10か月以降になっても毛が生えないようであれば、治療の結果について治療者との相談したほうがよいでしょう。

AGA治療薬・治療方法の効果・期間・費用・副作用一覧

AGA治療効果期間一覧

ここまでAGA治療の効果が出るまでの期間や経過を説明しましたが、それぞれの薬の違いを比較できるように表としてまとめてみます。また、費用や副作用についても記載しているので、どの薬が自分に合っているかを検討するのに役立ててみるとよいでしょう。

効果を感じるまでの期間費用副作用
ミノキシジル3か月19,000円

※2.5mg 1か月分(1日2錠服用の場合)

低血圧
プロペシア3か月7,800円

※MSD社製 1mg 28錠

性欲の減退、立ちくらみ
ザガーロ3か月から4か月9,000円

※1か月分

勃起不全、射精障害
ロゲイン3か月から4か月10,000円

※60ml(4週分)

発疹、かぶれ、頭皮のかゆみ
アロビックス1か月2,000円/本寒気、発汗、嘔吐
HARG3か月180,000円/回ほとんどなし
メソセラピー6か月140,000円

※ノーニードル育毛メソセラピーの場合

頭痛、倦怠感、肝機能障害
自毛植毛3か月340,000円(500株)初期脱毛

AGA治療方法はどれがおすすめ?

ミノキシジルは、大手製薬会社の製品にも用いられていることから、製品の信頼性を重視したいかたにおすすめです。

プロペシアは長期的かつ段階的な毛髪の変化が見られるため、地道に治療を継続していきたいというかたに向いています。また、値段も他の薬と比べて若干安い傾向にあるので、費用を抑えたい方にもおすすめできます。

ザガーロは、途中で服用を止めると状態が戻ってしまうケースがあります。そのため、中長期的に治療を継続しやすい環境にあるかたが利用を検討するとよいでしょう。

アロビックスは1か月で効果を実感したという口コミがあったことから、AGA治療にあまり期間をかけたくないかたには試してみる価値はあるといえます。1本あたり2,000円と比較的コストがかからないところも気軽です。

ロゲインは3か月から効果を実感できますが、1日2回ほど頭皮に塗るケースがあるため、地道に治療を継続できるかたに適しています。ただし、かぶれなどの副作用を考慮すると敏感肌のかたにはあまりおすすめできません。

アロビックスは1か月で効果が見られた事例もあり、即効性が期待できる場合もあるようです。その点で増毛効果を早く実感したいというかたは、一度検討する価値はあります。

HARGは3か月ほどで効果が出やすいことから、比較的早く増毛したいというかたにおすすめです。また、副作用がほとんどない点を踏まえると、マイナス効果を気にするかたが取り入れやすくなっています

メソセラピーは、クリニックの症例を踏まえると半年間で増毛が確認されやすいため、即効性よりも安定した増毛効果を実感したいかたに合っています。

自毛植毛は、塗り薬や飲み薬とは異なる治療方法です。市販薬などで効果があまり出なかったかたが別方法として検討するという手があります。

AGA治療効果・期間に関するよくある疑問

AGA治療期間よくある疑問

AGA治療では、薬の効果や期間に関して特に気になる疑問が見受けられます。具体的には、治療の継続期間、治療における保険適用、治療に適した年齢などが代表的です。

少しでも治療への懸念を払しょくするためにも、早速それらの疑問にお答えしていきましょう。

AGA治療は一生続けないと元に戻っちゃうって本当?

AGA治療は、遺伝的な体質を変化させるわけではないので、治療を継続しないと元に戻ってしまうのが実情です。ただし、厳密にいうと継続が必要な治療と、そうではない治療に分かれています。

AGAは、悪玉ホルモンのDHTが成長期にあるヘアサイクルを退行期に誘導する酵素(TGF-β)を発生させることによって生じます。プロペシアやザガーロなどはこのDHTを和らげられますが、服用をやめるとDHTが再び増加し、薄毛を進行させる酵素を発生させてしまうのです。

その点を踏まえると、増毛する治療は継続する必要はないけれども、薄毛の進行が再び始まらないように、内服による毛髪維持は継続しなければならないことがわかります。なお、増毛治療の減量は、血流環境を悪化させ、抜け毛をもたらす場合があります。急激に減量せずに医師の判断のもと徐々に調整することが重要です。

AGA治療は保険がきくの?

AGA治療は、基本的には保険外診療になります。そのため、治療費は全額自己負担です。

この理由として、厚生労働省がAGA治療を医療保険の適応外と定めていることが関係しています。判断の基準は、症状が命に関わるかどうかとされていますが、AGA治療はそれに該当しない症状であることはお分かりいただけることでしょう。

ただし、湿疹などがある場合は保険診療となります。したがって、保険診療ではないからと保険証を携帯しておかないと、余計な出費が生じてしまうので注意してください。

ここまで、例外を除いて保険対象外だとお伝えしましたが、費用が高いことを知って治療に消極的になったかたもいるかもしれません。しかし、治療が遅れることで薄毛が拡大し、結果的に治療費が後々膨らんでしまうこともあります。

その点を踏まえると、なるべく早い段階で治療を開始したほうがよいと結論付けられます。

AGA治療を始めるのに最適な年齢は?

AGAを発症する時期や進行状況は人それぞれ異なります。そのため、最適な年齢というものはありません。

ですが、老化が脱毛を引き起こしているケースだと話は別です。一概には判断できませんが、50代であれば治療において比較的良好な結果が現れやすい傾向が見られます。

また、老化の影響は別として、AGAは治療の開始時期が遅れると、それに応じて回復も遅れるという特徴が知られています。髪の毛のサイクルの乱れが長期間続くと毛根が活力を失ってしまい、生えている毛や産毛が弱ってしまうのです。

反対に、初期の薄毛であれば、回復する可能性が高い傾向にあります。したがって、少しでも薄毛にお悩みであれば、ご自身の年齢に関わらず早い段階で治療を受けることが大切です。

AGA治療方法は効果・期間などを総合して選択して!まずは専門医に相談を

AGA治療効果期間②

以上、AGA治療の効果が出る期間についてご説明しました。AGAの治療薬にはさまざま種類があり、効果を実感するまでの期間に違いがあることを把握していただけたことでしょう。

ちなみに、AGA治療は、期間だけでなく効果や副作用、値段なども異なります。それらを踏まえると、治療薬を選ぶ際は、一つひとつの要素がそれぞれのライフスタイルに適しているかどうかを検討するのが大切です。

ただし、AGAの症状はそれぞれ進行状況も異なるため、想定している期間で予想通りの増毛効果が得られないケースもあります。少しでも期待通りの期間で増毛したいのであれば、やはり専門医への相談が不可欠になります。

しかし、専門医に依頼する際には、予備知識がないと治療に対する希望をうまく伝えられません。自分に合った治療が受けられるように、今回紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。