AGA(Andro Genetic Alopecia)とは男性型脱毛症のことで、AGAはクリニックで治療することができます。
AGAにはいろいろな種類がありますが、生え際に発症したAGAは治療に時間がかかるものの、クリニックで治すことは可能です。
この記事では、生え際のAGA治療について詳しく解説し、なぜ生え際のAGAは治療に時間がかかるのかを明らかにします。
目次
AGA治療は生え際にも効果ある?費用・期間は?
AGAはいろいろなタイプがありますが、発症する原因は同じですので、生え際のAGAももちろん治療することが可能です。
ただし、生え際のAGAは治療に時間がかかる場合がありますので、ここでは、生え際のAGA治療がなぜ時間がかかるのかを明らかにします。
生え際のAGA治療は頭頂部よりも長い期間がかかる
生え際のAGAは、頭頂部や側頭部、後頭部のAGAよりも治療に時間がかかる傾向があります。
その理由は、生え際は「AGAの原因物質が多い」「頭皮が硬い」「血管が少ない」という3つの悪条件が重なるからです。
生え際AGA治療期間が長引く理由①AGAの原因物質が多い
AGAが発症するメカニズムは、AGAの原因物質である5αリダクターゼという酵素がテストステロン(男性ホルモン)と結びつくことで、発毛を阻害する男性ホルモン(DHT)に変換されることで発症します。
5αリダクターゼという酵素はⅠ型とⅡ型があり、Ⅰ型5αリダクターゼはワキ毛や陰毛などの体中の皮脂腺にまんべんなく存在するのに対して、Ⅱ型5αリダクターゼは前頭部から頭頂部にかけてとヒゲの毛乳頭細胞に集中して存在します。
生え際はⅠ型とⅡ型の2種類の5αリダクターゼが集中して存在するため、どうしても治りが遅くなります。
生え際AGA治療期間が長引く理由②頭皮が硬い
頭皮が硬いと血行が悪くなり、AGAの原因になります。頭皮マッサージが育毛に良い理由は、頭皮マッサージをすると頭皮の筋肉がほぐれて血行が良くなるからです。
前頭部と頭頂部、側頭部、後頭部を比べると、前頭部は頭皮が最も硬く、他の部位と比べると血行が悪くなりやすいです。
特に男性は女性よりも表情の変化が乏しいこともあり、前頭部の前頭筋がコリやすく、前頭筋がコルと血行不良になって生え際のハゲの原因になります。
生え際AGA治療期間が長引く理由③血管が少ない
前頭部は前頭筋、側頭部は側頭筋、後頭部は後頭筋があり、これらの筋肉は頭頂部に血液を送るポンプとしての機能を果たします。
頭頂部には筋肉がなく、帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)という筋膜で覆われています。頭頂部には筋肉がない代わりに毛細血管が張り巡らされており、頭皮の毛細血管は頭頂部に集中しています。
前頭部の生え際は頭頂部よりも毛細血管が少ないため、AGA治療の効果が発現しにくく、治るまでに時間を要します。
AGA治療を生え際に行う際の標準的な期間は?
AGAは治療を開始するとすぐに治るのではなく、効果が発現するのは治療を開始してから半年ほど経過してからです。よって、どのタイプのAGAであっても、投薬治療だと効果を実感できるまでには最低でも半年はかかります。
明らかに髪の毛が増えたと実感できるようになるのは、そこからさらに半年程度はかかりますので、AGA治療の標準的な期間は約1年と考えてよいでしょう。
生え際の場合は他の部位よりも治りにくいため、人によっては効果が実感できるまでに1年以上かかる場合があります。
薄毛やハゲの症状がひどい人ほど治るまでに時間がかかりますので、早期治療が生え際のAGAを早く治すためには大事になってきます。
生え際の後退が気になり始めたら、早めにAGA治療を受けることをおすすめします。
AGA治療を生え際に行う際の標準的な費用は?
AGA治療はいろいろな治療法がありますが、薬で治療する投薬治療だと相場は1ヶ月あたり15,000円~17,000円程度です。クリニックによっては、これに診察費がかかる場合がありますので、診察費を含めると1ヶ月あたり18,000円~22,000円程度になります。
これは1ヶ月の治療代ですので、診察費を含めた場合、半年間の治療費は108,000円~132,000円程度、1年間の治療費は180,000円~220,000円程度になります。
治療代は高額になりますが、その理由は、AGA治療は健康保険が使えないからです。
健康保険が使えるのは主に病気の治療ですが、薄毛やハゲは命に関わるような病気ではないのが健康保険が使えない理由になります。
AGA治療は年齢が若いほど効果が出やすい
AGA治療は年齢が若いほど効果が出やすいので、なるべく若いうちに早期治療することをおすすめします。
アラフォーやアラフィフになると薄毛やハゲになる人が増えますが、これは老化が大きく関係してきます。
老化は自然現象であるため、アラフォーやアラフィフの人がAGA治療を受けても、10代や20代の若者のようなフサフサの髪にするのは難しいです。
アラフォーやアラフィフの人が本格的に増毛をするには、植毛などの方法に頼るしかなく、植毛は高額な費用がかかります。
20代や30代であれば老化の影響はまだ少ないので、AGA治療は年齢が若いほど効果が出やすくなります。
20代や30代であれば植毛をしなくても投薬治療で十分治せますので、生え際のAGA治療はなるべく若いうちに受ける方が良いでしょう。
AGA治療で生え際に効果的な薬・方法とは?
生え際のAGA治療は、薬を使った投薬治療とその他の方法があります。
ここでは、投薬治療で生え際のAGA治療を行う際によく使用される効果的な薬と、生え際のAGA治療に効果的な治療法をいくつか紹介します。
AGA・薄毛治療①プロペシア
5αリダクターゼの働きが活性化するとテストステロンと結びつき、発毛を阻害するDHTに変換しますが、AGA治療薬のプロペシアはⅡ型5αリダクターゼの働きを阻害する作用があり、AGAの原因になる5αリダクターゼの力を弱めることで生え際のAGAを治療できます。
プロペシアはAGAの原因物質を弱体化することができるため、2005年12月の発売以来、優れた治療実績を誇っています。
プロペシアの主成分はフィナステリドですので、フィナステリドという名称のジェネリック医薬品も販売されています。
ジェネリック医薬品のフィナステリドはプロペシアと全く同じ効果があり、ジェネリック医薬品ですのでプロペシアよりも安く買えます。
AGA・薄毛治療②ミノキシジル
ミノキシジルはもともと高血圧症の治療のための血管拡張剤として開発されましたが、AGAにも効くことがわかり、1980年代になるとAGA治療薬として認可されました。
頭皮の血行不良はAGAの原因になりますが、ミノキシジルは収縮した血管を拡張させる働きがあり、血液の流れがスムーズになることで、生え際のAGAを治療することができます。
ミノキシジルは表皮細胞に存在する硫酸転移酵素と結びつくことで効果を発揮しますが、硫酸転移酵素の働きが強い人ほど優れた効果を発揮します。その反面、硫酸転移酵素の働きが弱い人はあまり効かないことがあります。
ミノキシジルは頭皮に直接塗るタイプの外用薬と、飲むタイプの内服薬がありますが、症状がひどい生え際のAGAは内服薬のミノキシジルタブレットが処方されることが多いです。
AGA・薄毛治療③ザガーロ
ザガーロは2015年8月に厚生労働省から認可された新薬で、デュタステリドを有効成分とします。
ザガーロはプロペシア(フィナステリド)と同じように、AGAの原因物質の5αリダクターゼを阻害する作用がありますが、プロペシアはⅡ型5αリダクターゼしか阻害できないのに対して、ザガーロはⅠ型5αリダクターゼも阻害することができます。
海外で行われた臨床試験によると、同じ条件でザガーロとプロペシアを半年間服用したところ、ザガーロの方がプロペシアよりも発毛量が30%多かったという結果が報告されています。
プロペシアは生え際のAGAの進行を阻止する作用がありますが、ザガーロは生え際のAGAを根本的に治せる新薬として注目を集めています。
AGA・薄毛治療④HARG
HARG療法は最先端の再生医療を応用したAGAの治療法です。
HARG療法の治療の流れは、まず、自分の幹細胞から成長因子を含むタンパク(AAPE)を抽出します。
次に、抽出したAAPEをアミノ酸やビタミンなどをブレンドし、HARGカクテルを作ります。完成したHARGカクテルを投与することで生え際のAGAを治療します。
HARGカクテルの投与方法は注入法とダーマローラー法の2種類あり、ダーマローラー法は、針の付いたローラーを使ってHARGカクテルを頭皮に浸透させます。
注入法はパピュール法とナパージュ法がありますが、いずれも頭皮にHARGカクテルを注射することで、生え際のAGAを治療します。
AGA・薄毛治療⑤メソセラピー
メソセラピーは育毛メソセラピーや毛髪再生メソセラピーなどと呼ばれるAGAの治療法で、2010年頃からクリニックで行われるようになった比較的新しい治療法です。
メソセラピーはHARG療法と同じように、頭皮に有効成分を直接注入する治療法になります。HARG療法との違いは、HARG療法ではHARGカクテルを注入しますが、メソセラピーでは、主に成長因子や栄養素などを含有した薬液を頭皮に注入します。
メソセラピーのメリットは副作用が少ないことです。
投薬治療で使用されるAGA治療薬は医薬品であるため副作用がありますが、メソセラピーで注入するのは成長因子と栄養素ですので、副作用の心配はほとんどありません。
AGA・薄毛治療⑥自毛植毛
植毛には人工毛植毛と自毛植毛があり、自毛植毛は自分の毛を薄くなった部分に移植する植毛になります。
生え際のAGAだと、後退が進んでいる部分に自分の毛を移植し、移植した毛が定着すると、新しい毛が生涯にわたって生えてくるようになります。
移植する毛はAGAになりにくい後頭部の毛を使用し、自分の毛を移植するため拒絶反応が出るリスクは低く、移植後は定着しやすいです。
ちなみに、人工毛植毛は自分の毛ではなく人工毛を移植する植毛になります。
自毛植毛の最大のメリットは、自分の毛を移植することで、本物の自分の毛が再生することにあります。
再生する毛は自分の毛ですので、植毛をしたことがバレるようなことはなく、生え際を自然に増毛することが可能です。
AGA・薄毛治療⑦サプリメント
サプリメントは育毛効果が期待できる栄養素を配合したサプリメントを摂取することで生え際のAGAを治す治療法です。
ただし、サプリメントを摂取するだけではAGAは治療できないため、サプリメントは他の治療法の補助的な療法として行われます。
投薬治療では、プロペシアやザガーロを内服し、ミノキシジルを頭皮に塗り、補助的にサプリメントを摂取するという方法が一般的です。
サプリメントは医薬品ではなく、髪の成長を助けるいろいろな栄養素や有効成分が配合されており、育毛をサポートします。
クリニックによって提供されるサプリメントは異なりますが、亜鉛などのミネラルやビタミン類、ノコギリヤシなどが有効成分として配合されているものが多いです。
AGA治療・生え際に強い病院はここ!
AGA治療は一般の皮膚科でも治療が受けられますが、毛髪の専門クリニックだと、毛髪の専門医によるAGAに特化した治療が受けられるため、生え際のAGA治療は専門のクリニックを受診することをおすすめします。
横浜中央クリニック
横浜中央クリニックは美容外科と形成外科、レーザー治療などを行っているクリニックですが、生え際のAGA治療も行っています。
初回のカウンセリングは無料ですので、まずは薄毛の悩みなどを医師に聞いてもらったうえで、治療を受けるかどうかを決められます。
横浜中央クリニックはHARG療法に定評があり、日本では数少ないHARG療法の認定医療機関として日本医療毛髪再生研究会から認定されています。
もちろん、プロペシアやザガーロ、ミノキシジルなどの投薬治療も受けられます。
秋葉原中央クリニック
秋葉原中央クリニックはAGAや薄毛、ED、包茎などの男性特有の身体の悩みを解決してくれるクリニックです。
秋葉原中央クリニックはHARG療法と投薬治療に定評があり、HARG療法は日本医療毛髪再生研究会の正規認定院であり、投薬治療で使用されるAGA治療薬は院内処方ですので安心して生え際のAGA治療が受けられます。
AGA治療薬は偽薬が出回っており、偽薬を服用すると健康被害のリスクがありますが、秋葉原中央クリニックだと偽薬の心配は全くないので安心です。
アスク井上クリニック
アスク井上クリニックは自毛植毛に定評があるクリニックで、i-SAFEと呼ばれる独自のハイブリッド自毛植毛で、生え際のAGAを治療できます。
i-SAFEによる自毛植毛は痛みや腫れが少なく、移植した毛が定着すると、高密度で圧倒的なボリューム感の生え際に生まれ変わります。
アスク井上クリニックのドクターは自然な仕上がりを重視しており、特に生え際のデザインは科学的・解剖学的根拠に基づいているため、自然な感じに仕上がります。
AGAスキンクリニック
AGAスキンクリニックはAGA治療に特化したクリニックで、投薬治療ではオリジナル内服薬と外用薬による治療が受けられ、Dr’sメソと呼ばれる独自のAGAメソセラピーにも定評があります。
AGAスキンクリニックは独自のオリジナル治療にこだわっており、「AGA治療はどのクリニックも同じ」という既成概念を打破しています。
AGAスキンクリニックが独自のオリジナル治療にこだわっている理由は、20代からAGAで悩んでいた医師が治療を担当するからであり、自分と同じ悩みを抱えている人を治療するために尽力しています。
AGAヘアクリニック
AGAヘアクリニックはAGA治療の専門病院で、設備・料金・治療体制・治療環境の全てに対して徹底的にこだわっています。
生え際のAGA治療では料金が気になりますが、AGAヘアクリニックは料金体系が明確で、5,500円/月、18,000円/月、31,000円/月など、予算に合わせて好みのコースを自由に選べます。
初診・再診・カウンセリング料・テレビ電話診察料は無料であり、全ての料金はきちんと明示していますので、安心して生え際のAGA治療が受けられます。
ヨコ美クリニック
ヨコ美クリニックは自毛植毛に定評がある毛髪治療専門クリニックであり、生え際の自毛植毛には特に治療実績が豊富です。
ヨコ美クリニックは自毛植毛の技術レベルが優れており、額のしわとり手術跡の生え際や、傷跡のある生え際でも自毛植毛をすることができます。
1963年に開院して以来、長年にわたって自毛植毛に取り組んでおり、現在の今川院長は日本人としては初めてアメリカ毛髪外科専門医制度 ABHRSに認定され、世界トップレベルの実力を誇ります。
AGA治療を生え際に行った経過・効果は?【体験談】
ここでは、実際にAGA治療を受けた方の体験談を紹介します。
- 薬…フィナ・ミノタブ(新宿の湘南agaで処方)
- サプリ(育毛メインではない) …マルチビタミンストロング ・ビタミンB mix ・ビタミンC・ビタミンE・カルシチニン ・ノコヤシ・DHA ・ブルーベリー ・イソフラボン ・ヘム鉄 ・ウコン 。朝昼晩に分けて食後に分散摂取 。寝る前にウコンはぐっすり寝れます
- 体毛…いま2ヶ月目だけど明らかに指の毛が過去無いくらい太いのがある、笑った 胸も濃くなった 腕や脚は全く変わらず
- 初期脱毛…3週間目辺りで普段の5倍は抜けて、それから2週間くらい経って今は飲む前と変わらなくなった 抜ける毛は毛先の細い育ち途中のものや、明らかに栄養失調のような細い毛ばかり 飲む前と比べて、薄い?スカ?がスカってる!と分かるくらい抜けた 昼間、手ぐしでも細い毛が数本抜ける(飲む前は抜けなかった)
- その他…頭痛は飲み始めの数時間後は初期はあったけどいまはない
- 育毛・発毛…毛先の細いピンピンしたやつはたくさん生えてきた でも普段から気にしてなかっただけで量は変わってないのかも この出て来てるものが太い、コシがある、というのはまだわからない 髪をかき上げると生まれたてのピンピンがよくわかる
引用:5ch
この方は病院で処方されたフィナステリドとミノキシジルタブレットによる投薬治療とサプリメントを併用してAGA治療を行ったところ、初期脱毛(AGA治療では必ずあります)を経て、2ヶ月後になると毛先の細い毛がたくさん生えてきたようです。
新しく生えてきた毛は、女性の生え際の産毛のような毛だと思われますが、治療を始めて2ヶ月目でも、一定の発毛効果が得られるようです。
AGA治療を生え際にするなら早めの治療が効果的!
AGA治療は早めにする方が発毛効果が高く、特に生え際は治療に時間がかかる箇所ですので、早めに治療することが望ましいです。
多くのクリニックは初回のカウンセリングを無料にしていますので、生え際が後退してきた段階で一度カウンセリングを受けてみると良いでしょう。
生え際のAGA治療を受ける人は20~30代が最も多く、40代以降になると少なくなります。
アラフォーやアラフィフになると老化の影響を受けるので治りにくくなりますが、20~30代だと投薬治療で治ることが多いので、若い人ほど生え際のAGA治療は有利になります。
20~30代で生え際の後退が気になる方は、まずはクリニックで無料カウンセリングを受けられることをおすすめします。