30代、40代はもちろん、早い人では20代でも抜け毛の心配をしている方は実はたくさんいます。
髪の毛が多い人も少ない人も抜け毛が生じるのは自然の摂理と言えますが、実は抜け毛には種類があります。
今回は、好ましくない抜け毛の状態と、その対策について解説していきます。最近短い抜け毛が増えてきた、という方は是非参考にしてください。
目次
抜け毛が短いとやばい?ドライヤー使用時や枕の抜け毛をチェック!
男女関係なく、髪の毛を触ったりドライヤーで風を当てたりすることで髪の毛は抜けます。しかし抜け毛には特に問題のない抜け毛と、気にすべき抜け毛があるんです。
あなたの抜け毛はどのような長さでしょうか?枕元やドライヤーしたときの抜け毛を今一度チェックしてみてください。
①抜け毛が短い・細いとき
まず、抜け毛が細い・短いというときは要注意です。髪の毛は毛母細胞という細胞から発生し、一定の太さ、長さに達したところで受け落ちます。
抜け毛が太い、長いというのであれば特に問題はありません。しかし、抜け毛が細く短い場合には、髪の毛がしっかりと育っていない状態で抜けていることを意味します。
こうした兆候は男女ともに注意が必要です。髪の毛の生える→抜けるというサイクルが乱れている可能性があるためです。
こうした抜け毛が多い人で男性の場合、AGAの可能性があります。
AGAとは、「男性型脱毛症」のことであり、生え際や頭頂部の部分の髪の毛が抜けやすくなる症状のことを言います。AGAになってしまう要因は様々ですが、専門のクリニックに相談するのも一案です。
②抜け毛が短い・毛根がないとき
抜け毛が短い、そして毛根がないというのも危険信号の現れです。抜け毛が短いというのは髪の毛の発育のサイクルが乱れているということを意味しますが、更に毛根がないというのは問題があります。
このような抜け毛の特徴は、難治性円形脱毛症という症状の可能性もあります。難治性円形脱毛症は、ストレスが原因で生じる円形脱毛症とはことなり、一つの疾患として考える必要があります。
毛根がないというのは切れ毛の可能性もありますが、短く毛根がない髪の毛があまりにも多い場合には、病院で検査を行うことをおすすめします。
AGAは男性に特有の症状ですが、難治性円形脱毛症の場合女性にも見られる症状ですので、しっかりと抜け毛の特徴は確認しておくようにしましょう。
③抜け毛が短い・太いとき
抜け毛が短いけれど、その毛が太いという場合もあります。まず抜け毛が短いというのは、やはり毛の抜けかわりのサイクルがうまくいっていない可能性が高いといえます。
ただし、抜け毛が短く細いというAGAの特徴とは異なり、太いという場合にはAGAではなく別の問題があると考えられます。
考えられる原因としては、頭皮に何かしらのトラブルが生じているということが考えられます。頭皮に皮脂が溜まっている、角栓ができているという場合は要注意です。
この場合は、シャンプーが合っていない・頭皮にの血流が悪くなっていることが考えられます。まずはシャンプーを変えてみる、栄養バランスの取れた食事を心がける必要があります。
④抜け毛が短い・うねっているとき
短く細い抜け毛は注意すべき抜け毛であると解説しましたが、うねりのある髪の毛もやはり問題があります。髪の毛にうねりがあるというのは、それだけ細くて弱々しい髪の毛だからです。
髪の毛には毛周期というものがあります。短くてうねりのある髪の毛は、成長初期段階の髪の毛に問題があります。
髪の毛全体が細くなり始めている方の場合は、専門家に相談する方も多いのですが、髪の毛がまだ太く量もある人の場合、このような抜け毛があっても気にしないケースが多く見られます。
短くうねりのある髪の毛がある場合、何かしらの問題がある可能性があるので、今後も注意してチェックするようにしましょう。
短い抜け毛の割合がどのぐらいだとやばい?
抜け毛に関して、形状だけでなく「抜け毛の割合」にも注意が必要です。
人間は1日に100本程の髪の毛が抜けています。これ以上の量の髪の毛が抜けるというのは危険なサインですが、1日何本抜けるかを正確に数えるのは難しいものです。
そこで、抜け毛の割合を測る方法として以下のようなことをしてみましょう。
わかりやすいテストとしては、髪の毛をクシで1分程とかしてみます。全体をまんべんなくとかした上で、抜けた髪の毛の本数を数えてみます。
通常、1分間だと10本程度の抜け毛であれば問題はないと言われています。一方で10本よりも多くの量が抜けてしまっている場合には注意が必要です。
洗髪時の抜け毛は何本程度なら大丈夫?
シャンプーのときには髪の毛を触りますので、どうしても抜け毛が生じるものです。しかし、やはりシャンプーの時に抜け毛の本数が多いのは問題があります。
人間の髪の毛は1日に100本程抜けると解説しましたが、シャンプーの時に抜ける量が1日の半分近くを占めると言われています。
つまり、1回のシャンプーで50本以上抜けてしまう場合には注意が必要です。
毛の量が多く、しっかりと生えきった毛が抜けるという人もいるので一概に何本抜けると問題がある、とは言い切れませんが、それでも抜け毛の量はしっかりと確認しておく必要があります。
抜け毛が短い原因6つ|男性・女性特有の原因も
抜け毛の原因はさまざまです。ちょっとした生活習慣の乱れが影響を及ぼしている可能性もあります。以下に代表的な6つの原因をまとめたので、チェックしてみてください。
抜け毛が短い原因①AGAの兆候(男性)
抜け毛が短い・細い場合、AGAの可能性があります。AGAは男性特有の症状であり、セルフケアでは進行を食い止めるのは難しいものがあります。
「AGAは病気」という言葉もある通り、医師に診てもらって対策することが最も確実です。
最近抜け毛が増えておでこが広くなってきた・つむじが大きくなってきたという方はAGAの可能性が否定できないので、少しでも疑いのある場合は速やかにクリニックに行くことをおすすめします。
おでこが広くなってきたのかどうか、気になる方は以下の記事で「チェック方法」を詳しく解説しています。
生え際、後退してる?それとも勘違い?6つのサインと対処法を解説最近では薄毛治療専門のクリニックの数も増えており、そこで適切なカウンセリング、薬の服用を行うことで症状を改善させることができます。
抜け毛が短い原因②ストレス
ストレス性の抜け毛は、短い傾向があります。
ストレスが原因で夜にあまり眠れない・食事が不規則になる、といった習慣が続くと、栄養がうまく髪の毛に行き渡らなくなり、結果として抜け毛につながります。
ストレスをためることで生活習慣が乱れると、髪の毛に対してどんどん悪い影響を与えてしまいます。
ストレスをためないということは簡単なことではありませんが、ストレス解消のために運動を行うなど、健康的な解消方法を見つけることで抜け毛を食い止められるケースもあります。
抜け毛が短い原因③ドライヤーのかけすぎ
髪の毛をしっかり乾かすというのは大事です。しかし、ドライヤーのかけすぎも逆に頭皮にダメージを与えてしまい、それが抜け毛の原因になります。
ドライヤーを当てるときには、まず頭皮から一定の距離をとって風を当てること、そして頭皮が乾燥する前にドライヤーをストップすることがポイントです。
乾かさないのもダメ、乾かしすぎもダメということで少し難しいですが、なるべくスピーディーに乾かすという意識で行いましょう。
抜け毛が短い原因④風邪などの体調不良
風邪をひくことで髪の毛にマイナスの影響を与えてしまうこともあります。免疫機能の低下や水分量の低下によって頭皮が乾燥したり、栄養不足により髪の毛自体も弱ってしまうということがあります。
季節によっては風邪は避けられないものではありますが、日頃から栄養バランスに気をつけた食事をとることで風邪の予防につながるだけでなく、髪の毛にとって必要な栄養素を送ることができます。
抜け毛が短い原因⑤びまん性脱毛症の兆候(女性)
びまん性脱毛症は、女性に特有の症状であり、男性には見られないという特徴があります。
円形脱毛症の場合はストレスが原因で部分的に髪の毛が抜けてしまうのに対して、びまん性脱毛症の場合は髪の毛全体の量がなくなってしまい、ボリューム感が失われてしまいます。
びまん性脱毛症が生じる原因としては、年齢が挙げられます。年齢を重ねるにつれて髪の毛の生え変わりのサイクルが乱れ、新しい髪の毛を作る力が弱まってしまいます。
また、その他の原因としては無理なダイエットが考えられます。過度な食事制限を行うと栄養が失われてしまい、年齢が若くてもびまん性脱毛症につながるケースもあります。
美を追求するあまり髪の毛を失うことのないよう、栄養バランスには注意しましょう。
抜け毛が短い原因⑥頭皮環境の悪化
頭皮環境の悪化と抜け毛にはとても強い関係があります。
頭皮は非常にデリケートなので、生活習慣や誤ったケアによってダメージを受けてしまい、抜け毛を生じさせてしまいます。
生活リズムの乱れにより頭皮に皮脂が溜まってしまい、髪の毛が抜けやすくなってしまうことがあります。その他にも整髪料やシャンプーが頭皮に残ったままの状態でも頭皮環境が悪化してしまいます。
正しい生活習慣と適切なケアを行うことで頭皮環境を正常に保つことができます。できるところから改善していくという意識が大事です。
抜け毛が短いときにやるべき対策8つ
最近短い抜け毛が目立ってきた場合には、適切な対策をとる必要があります。
以下では、抜け毛が短いときにやるべき対策を紹介していきます。簡単にできるものばかりなので、是非試してみてください。
抜け毛が短いときの対策①髪の毛の乾かし方を見直す
間違ったドライヤーの使用方法によって抜け毛が促進されてしまうことがあることを上記で解説しました。そこで、まずは正しいドライヤーの仕方を覚えましょう。
ドライヤーは、髪の毛をしっかりタオルドライしてから行いましょう。タオルドライをする際も、ゴシゴシとこするのは禁物です。押さえるように水分を取りましょう。
ドライヤーをかける際は、最低でも10cmは髪の毛から離しましょう。手で髪の毛を揺らし、髪の間に空気を入れながらドライヤーをかけると、より早く乾きます。
抜け毛が短いときの対策②頭皮に優しいシャンプーに替える
シャンプーを見直すというのも、抜け毛対策には非常に重要です。今使っているシャンプーが頭皮環境を悪化させている可能性もあるので、自分の肌の質や皮脂の量を確認した上でシャンプーを選びましょう。
シャンプーにも種類がたくさんあり、例えば皮脂が多い人向けのもの、逆に乾燥しがちな人向けのもの等、万人の頭皮にマッチするシャンプーというものはほとんどありません。
まずは自分の頭皮環境にあったものを選ぶということから始めましょう。頭皮の特徴を知りたいという人は、皮膚科や美容師に聞いてみるといいでしょう。
抜け毛が短いときの対策③良質なブラシでブラッシングする
ブラッシングにより髪の毛が抜けることもありますが、だからといってブラッシングをしないというのは間違いです。
むしろ健康的な頭皮環境を保つためにはブラッシングは必須です。正しいブラッシング方法を知っておきましょう。
抜け毛を予防したい人におすすめのブラシとして、「パドルブラシ」があります。パドルブラシには髪を整える以外にも頭皮をマッサージする効果もあるので、血流を促進して抜け毛の予防につなげてくれます。
髪の毛や頭皮への無駄なダメージも少ないので、どのような髪質の人にもおすすめです。
抜け毛が短いときの対策④頭皮ケアをする
頭皮ケアが抜け毛予防に効果的なことはもはやいうまでもないでしょう。頭皮ケアというと少し抽象的な表現ですが、上記で解説したシャンプーやブラッシングも大事な頭皮ケアの1つです。
その他に行うべき頭皮ケアとしては、頭皮マッサージがあります。頭皮のツボを効果的に刺激することで血流を改善させ、抜け毛対策に繋がります。
マッサージの他にもヘッドスパを利用するというのもおすすめです。ヘッドスパを定期的に行うことで適切な頭皮環境を作ることができ、髪の毛が生えやすい状態に整えられます。
ヘッドスパはプロにおまかせするのが一番です。自分でできることは自分で行い、プロの手が必要な場合は任せるというメリハリのあるケアが大事です。
抜け毛が短いときの対策⑤髪の紫外線対策をする
紫外線が髪の毛に与える影響は大きく、できるだけ避けたいところです。紫外線は髪の毛を通り抜けて頭皮に降り注ぎ、それが頭皮にダメージを与えてしまうと抜け毛に繋がります。
また髪の毛に対してもダメージを与えてしまうので、注意が必要です。真夏以外の時期でも紫外線は日々髪の毛にダメージを与えているので、日差しの強い日は帽子を被る、髪の毛につけることのできる日焼け止めをつけるなどしてケアを行いましょう。
外に出ることが多い人は、無意識のうちに髪の毛と頭皮にダメージを与えている可能性があります。髪の毛の傷み・皮膚へのダメージを防止することで、抜け毛を防止することが可能です。
抜け毛が短いときの対策⑥ヘアトリートメントで乾燥を防ぐ
ヘアトリートメントも抜け毛予防に効果的です。ヘアトリートメントはセルフで行うことも可能であり、市販のトリートメント剤をうまく活用することで健康的な髪の毛にすることができます。
販売されているトリートメント剤はシャンプー同様どれも同じということはないので、配合されている成分を確認の上で購入するようにしましょう。
ヘアトリートメント剤には髪の毛につけてそのままにしておくタイプと、洗い流すタイプのものがあります。
髪の毛のパサツキ等を改善したい場合には洗い流すタイプのトリートメント剤がおすすめですが、一方で強いパーマや度重なるカラーリングで髪の毛がダメージを受けている場合には、洗い流すタイプと洗い流さないタイプを併用することをおすすめします。
トリートメント剤は紫外線から髪を守る効果もあるので、おすすめです。
抜け毛が短いときの対策⑦良質な睡眠を確保する
睡眠がしっかり取れていないと、髪の毛が抜けやすくなってしまいます。睡眠中は、食事などから摂取した栄養素を吸収する大切な時間です。
睡眠時間が足りないとその分栄養が髪の毛に届かず、結果として抜け毛を招いてしまいます。まずはしっかりとした睡眠時間をとるということを大事にし、その上で睡眠の質も重視しましょう。
例えば寝る前にアルコールを飲むだけで睡眠の質が大幅に低下してしまいます。また、テレビや音楽を流しっぱなしにしたり、寝る前にスマホやパソコンの画面を眺めるというのも、入眠への妨げになるので、注意が必要です。
睡眠は比較的簡単に改善できる点なので、睡眠が不十分という人は生活リズムを整えてしっかりと寝るようにしましょう。
抜け毛が短いときの対策⑧育毛剤を使う
育毛剤を使うことで抜け毛を防止し、更に新しい髪の毛が生える環境を作ることができます。
育毛剤にもいくつか種類があり、人によって合うものとそうでないものがあるので、まずは各商品をしっかり比較して購入する必要があります。どれも同じようで、香り・刺激・使いやすさなどが微妙に異なります。
育毛剤は頭皮への安全性も高く、効果も高いものが多くなっています。すぐに効果が出るものではないので、数ヶ月継続して使用しましょう。
第2類医薬品として販売されている育毛剤は薬剤師の指示にしっかりと従い、使用頻度を正しく守って使いましょう。
抜け毛が短いときは習慣を変える必要あり!毎日しっかりチェックを
抜け毛は誰にでも生じるものですが、細かく観察することで現在の頭皮の状態や問題点を明らかにすることができます。まずは今のご自分の抜け毛の特徴をつかみましょう。
もし今の抜け毛が短い、細いという特徴がある場合には今回解説したような内容を実践して、できることから始めていきましょう。
抜け毛対策を実践した上で毎日抜け毛をチェックし、日々の変化を確認することが大事です。手遅れになる前に対策をとることで、状況を改善することができるので、諦めずに対策をとっていきましょう。