グリチルリチン酸ジカリウムシャンプーは危険?効果と副作用を解説

「グリチルリチン酸ジカリウム」は育毛剤の配合成分として有名です。一体どんな効果があるのか、気になるところです。

グリチルリチン酸ジカリウムは、優れた消炎作用があると言われています。

これから紹介するシャンプーのほかに、喉の腫れや痛みを緩和する風邪薬やトローチなど、医薬品でも幅広く使用されています。

今回は、シャンプーに含有するグリチルリチン酸ジカリウムの効果と副作用について、詳しく解説していきます。

グリチルリチン酸ジカリウムシャンプーにはどんな効果がある?

主に育毛シャンプー育毛剤には「グリチルリチン酸ジカリウム」と呼ばれる成分が入っています。

頭皮や髪の毛にもたらす効果について、これから解説します。

グリチルリチン酸ジカリウムとは

グリチルリチン酸ジカリウムは、漢方や甘味料に使われるマメ科の多年草「甘草」(カンゾウ)の根に含まれるグリチルリチン酸のカリウム塩です。

消炎作用が認められるグリチルリチン酸に、2つのカリウムイオンが結合すると、水溶性の高いグリチルリチン酸ジカリウムが得られます。

ジカリウムの「ジ」は「2つ」を表し、カリウムの元素記号は「K」です。このため、化粧品などの成分表記では「グリチルリチン酸2K」と書かれることもあります。

植物由来の身体にも安心して使える成分で、消炎効果のほかに抗ウイルス、抗アレルギー作用があることが分かっています。

化粧品などに含まれ、肌の黒ずみやニキビ、炎症を抑える効果が期待でき、雑菌の繁殖を抑制し、肌を正常な状態にします。

頭皮に使えば、頭皮の炎症・ふけ・かゆみ、皮脂を抑制する効果があるため、育毛効果が期待され、多くのシャンプーや育毛剤に含まれている成分です。

グリチルリチン酸ジカリウムってステロイドなの?

グリチルリチン酸ジカリウムステロイドではありません。

ステロイドはそもそも「ステロイド核」という構造を持った物質の総称です。

このうち、生体内で合成され、ホルモンの役割を果たすステロイドは「ステロイドホルモン」と呼ばれ、男性ホルモンや女性ホルモンもこれに含まれます。

中でも副腎皮質ホルモンは炎症を抑える作用があります。一般的に言う「ステロイド剤」は、体内で合成されるステロイドの構造に似せて、人工的に作ったものです。

ステロイドホルモンは、以下のような分類がされています。

副腎皮質ホルモン糖質コルチコイド
鉱質コルチコイド
性ホルモン男性ホルモン
卵胞ホルモン
黄体ホルモン

ステロイド剤の一種と、グリチルリチン酸ジカリウムの化学構造は似ており、過剰・長期摂取でむくみや高血圧などの副作用がまれにあると報告されています。

ただし、化粧品などにはグリチルリチン酸ジカリウムの配合上限が定められており、日常使用で重大な副作用の発生は報告されていないようです。

グリチルリチン酸ジカリウムは、効き目が穏やかなので副作用を過度に気にすることはありません。

グリチルリチン酸ジカリウム効果

グリチルリチン酸ジカリウムは、抗アレルギー作用や殺菌効果などから主に敏感肌用の化粧品に用いられています。全ての肌質に対応し、特に黒ずみ・美白効果に効果絶大です。

敏感肌や肌に炎症がある状態だと、肌のターンオーバーが正常機能しないため、美白成分が浸透しにくくなります。

抗炎症作用や抗アレルギー作用があるグリチルリチン酸ジカリウムを投与すると、肌を正常な状態に戻し、シミや黒ずみができにくくなります。

正常に戻った肌は美白成分が浸透しやすくなるため、美白効果が高まります。アルブチンやビタミンCなどの成分と一緒に使用すれば、さらに効果が高まります。

グリチルリチン酸ジカリウムには育毛効果はある?

グリチルリチン酸ジカリウムは頭皮環境を整えるので、その後の育毛に繋がります。

グリチルリチン酸ジカリウムは、肌の健康維持に絶大な効果があり、同じく皮膚である頭皮にも効き目があります。

抗炎症作用により頭皮の炎症を抑え、フケやかゆみを予防します。また、殺菌作用により、頭皮環境を清潔に保ちます。

頭皮環境が悪化すると、身体の防御作用で皮脂が過剰に分泌されることがあります。雑菌は皮脂を餌にし、髪の毛の成長を阻害します。

グリチルリチン酸ジカリウムの抗炎症、殺菌作用で頭皮環境が改善されると、髪の毛が成長しやすい状態に向かうのです。

直接的に髪の毛の成長を促すのではなく、髪の毛が成長しやすい頭皮環境を作るのがグリチルリチン酸ジカリウムの効果です。

グリチルリチン酸ジカリウム副作用はある?

グリチルリチン酸ジカリウムを過剰摂取すると、「偽アルドステロン症」になる可能性がありますが、内服しない限りは問題ありません。

「アルドステロン症」は、副腎から分泌されるアルドステロンの過剰産生が原因で、血圧の上昇や脱力感が出る病気です。

一方、偽アルドステロン症とは、アルドステロンが増加していないのに、アルドステロン症と同様の症状が出る病気で、グリチルリチンを含む薬の副作用として認められています。

仮に副作用が出たら、医師や薬剤師に相談しなければなりませんが、シャンプーや外用薬の育毛剤なら副作用の心配はありません。

グリチルリチン酸ジカリウムは薬機法で配合量の上限が定められ、化粧品や育毛剤で「洗い流すもの」は100gあたり0.8g、「洗い流さないもの」は100gあたり0.5gが配合の上限です。

配合量は少なく、日常使用なら皮膚での吸収による副作用は心配する必要はありません。

グリチルリチン酸ジカリウムかゆみを抑えられる?

グリチルリチン酸ジカリウムには抗炎症作用や抗アレルギー作用があり、頭皮の炎症、フケ、かゆみなどを抑える効果が期待できます。

頭皮環境を正常化し、髪の正調に良い頭皮環境を整えます。

グリチルリチン酸ジカリウムはステロイド剤と同列で語られることがありますが、実際は非ステロイドであり、皮膚の弱い人でも安心して使用できる成分です。

皮膚での吸収による副作用も日常的な使用であれば心配ありません。

人体に大きな負担をかけず、かつ確かな効果を実感できるグリチルリチン酸ジカリウムは、デリケートな病気であるアトピーやアレルギーの薬として重宝されています。

グリチルリチン酸ジカリウムが配合されているシャンプー安全

グリチルリチン酸ジカリウムは、育毛剤やシャンプーにも配合されています。

安全性については、副作用は主に内服した場合に限られ、薬機法で配合上限も定められているので、育毛剤やシャンプーを使用する際は副作用の心配はないです。

抗アレルギー作用もあるため、アレルギー体質の人でも使えます。

グリチルリチン酸ジカリウム配合のシャンプーは、頭皮の炎症を抑え、雑菌も除去するので頭皮環境を整えられます。

薄毛や抜け毛に悩む人にはぜひ使いたいシャンプーです。

グリチルリチン酸ジカリウムが配合されている市販のシャンプーは?

抗炎症・抗アレルギー作用があるグリチルリチン酸ジカリウムを含有するシャンプーは、頭皮環境を整え、育毛に効果的であることを紹介しました。

ここでは、グリチルリチン酸ジカリウム配合のシャンプーについて、解説していきます。

チャップアップシャンプーがおすすめ!

チャップアップシャンプー

5種類のアミノ酸系と植物系のみの洗浄成分に加え、10種類のオーガニックエキス配合で、優しく頭皮ケアができます。

グリチルリチン酸ジカリウムも配合し、頭皮の赤みなどの炎症を抑制し、育毛に適した頭皮環境を整えます。

頭皮や頭髪のケアに十分な成分が配合されており、正しい洗い方をするればさらに効果を実感できます。

以下、正しい洗い方について紹介します。

  1. 38度のお湯で頭皮・髪の毛をしっかり洗います。
  2. 1プッシュして、手のひらで泡立て側面部・後頭部をしっかり泡立てます。
  3. 髪の毛を洗い流し、頭皮をもむように洗います。
  4. 洗い流したら、再度2プッシュして地肌にもみこみます。
  5. 2分以上つけ置きして、しっかり洗い流します。

チャップアップシャンプーは頭皮環境を整えることはできますが、単体では育毛効果は期待できません。育毛剤と併用すれば、育毛・発毛効果が期待できます。

通常価格4,600円(税込)で、公式サイトで定期便購入すると3,280円(税込)に割引され、1,320円もお得になります。

グリチルリチン酸ジカリウムが配合されている薬用シャンプー

グリチルリチン酸ジカリウムを含む他のシャンプーでは、スカルプD ボーテ基本セット(薬用スカルプシャンプー&トリートメント)がおすすめです。

男性は頭皮の皮脂が過剰分泌されている人が多く、女性は頭皮が乾燥している人が多い傾向にあります。

スカルプD ボーテは頭皮の乾燥に効果的で、女性に特化したシャンプーと思われがちですが、乾燥が気になる男性にもおすすめのシャンプーです。

一般的なスカルプDシャンプーとの違いは、保湿力にあります。

スカルプD ボーテは、洗浄力こそ一般的なスカルプDシャンプーに劣りますが、保湿力は極めて高いです。乾燥を防ぐうえ、グリチルリチン酸ジカリウムが炎症を抑えるので、頭皮環境を健康に保ちます。

通常価格7,946円(税込)で、公式サイトで定期購入すると1,192円もお得になり、6,754円(税込)で購入できます。

グリチルリチン酸ジカリウム以外に有効なシャンプー成分は?

グリチルリチン酸ジカリウムは頭皮環境を整える効果があり、多くのシャンプーに含まれていることがわかりました。

他にもシャンプーに含まれ、頭皮に効果を発揮する成分がいくつかあります。

以下に解説していきます。

ピロクトンオラミン

フケ防止に有効な成分で、優れた抗菌効果によって、頭皮の臭いの原因となる真菌を抑制する働きがあります。

別名「オクトピロックス」と呼ばれ、育毛剤などに配合されています。

頭皮に細菌や真菌が繁殖すると、大量のフケや激しいかゆみに悩まされます。ピロクトンオラミンは菌の繁殖を抑え、フケやかゆみを改善します。

さらに抗酸化作用もあります。頭皮の皮脂は酸化すると、かゆみや悪臭の原因になります。かゆみや悪臭を放置すると、抜け毛にも繫がりますが、抗酸化作用で悪臭を防止できます。

新陳代謝が悪いこともフケの原因になりますが、ピロクトンオラミンは頭皮の代謝を整える効果もあります。

センブリエキス

センブリはリンドウ科の植物で、千回煎じても苦味が消えないことから名付けられました。主に下痢や腹痛、食欲不振などに効果的とされ、昔から重宝されています。

近年は、センブリエキスの成分が頭皮の血行促進に効果があることがわかり、育毛剤の成分として注目されています。

髪の健やかな成長のためには、頭皮の血行促進は重要です。頭皮の栄養は血液にのって運ばれるためです。

センブリエキスに含まれる育毛効果が期待できる成分は以下の通りです。

  • スウェルチアマリン
  • スウェルチアニン
  • ゲンチオピクロシド
  • アマロゲンチン

「スウェルチアマリン」や「スウェルチアニン」は血行促進効果があり、「アマロゲンチン」は発毛を司る毛乳頭細胞を刺激します。「ゲンチオピクロシド」は抗化作用が期待できます。

コカミドプロピルベタイン

コカミドプロピルベタインは、ヤシ油由来の両性界面活性剤で、穏やかな洗浄力で刺激が少ない成分です。

別名「ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン」といい、安全性が高く、ベビーシャンプーにもよく使われています。

シャンプーに利用すると、洗浄作用と共に髪の毛に吸着しやすい性質があり、しっとり柔らかい仕上がりが得られます。

保湿・殺菌効果も優れ、シャンプー後の皮脂を補って潤いを維持するだけではなく、頭皮の炎症を防ぎ清潔に保ちます。

コカミドプロピルベタインは安全性が高い一方で、「ラウレス硫酸Na」などの石油系洗浄成分と併用されることが多く、少々問題があります。

ラウレス硫酸Naは洗浄力が高く、多くの市販シャンプーに使われています。ただ、頭皮に必要な皮脂まで取り除くため、コカミドプロピルベタインの利点を打ち消してしまいます。

シャンプー選びの際、コカミドプロピルベタインの利点を打ち消す石油系成分が配合されていないか、成分表をよく見てください。

グリチルリチン酸ジカリウムシャンプーで頭皮を健康に!

ここまで、グリチルリチン酸ジカリウムについて触れてきました。

グリチルリチン酸ジカリウム入りのシャンプーは、抗炎症・抗アレルギー作用があり、育毛に適した頭皮環境に整えます。ただし、発毛や育毛促進の直接的な効果はありません。

頭皮の赤みやかゆみ、フケに悩まれている人はもちろん、薄毛や抜け毛が気になっている人もグリチルリチン酸ジカリウム配合のシャンプーを使えば、頭皮の状態を健康に保てます。

シャンプーを選ぶ際、配合成分や洗浄成分に注目して、グリチルリチン酸ジカリウムが入っているシャンプーを選んで健康な頭皮を取り戻してください。