頭皮の皮脂の過剰分泌は薄毛やハゲの原因になり、頭皮の脂が酸化して過酸化皮脂になると、頭皮のニオイの原因にもなります。
特に男性は性ホルモンの影響で、10~40代頃まで頭の皮脂が多い状態が続くため、薄毛やハゲ、頭皮からの悪臭を防ぐためにも、適切なスカルプケアを行うことが大切です。
この記事では、頭皮の皮脂を抑える方法を具体例を挙げながら解説します。
頭皮の皮脂を抑えたい方は、この記事の内容を参考に、今後のスカルプケアにお役立てください。
目次
頭皮の皮脂を抑えるために知っておくべき3つの原因
頭皮脂は頭皮をホコリや花粉、紫外線から守るバリアとしての役割があるため、適量の皮脂の分泌は必要です。
しかし、皮脂が過剰分泌すると、抜け毛や薄毛の原因になりますので、頭皮脂の過剰分泌は抑制しなければなりません。
ここでは、頭皮の皮脂が過剰分泌する原因を明らかにします。
頭皮の皮脂が過剰分泌する原因①男性ホルモンの影響
男性は性ホルモンの影響で女性よりも皮脂の分泌量が多く、20~40代が皮脂の分泌のピークになります。
テストステロンは主要な男性ホルモンで、体脂肪を減らして男らしい肉体を作るのに欠かせませんが、5αリダクターゼという酵素と結びつくことで、ジヒドロテストステロン(DHT)という強化型の男性ホルモンに変わります。
DHTはAGAの原因物質であり、DHTの量が増えると皮脂が過剰分泌するようになり、頭皮環境が悪化して抜け毛が増加します。
頭皮が油っぽい男性は生まれつき5αリダクターゼの活性が強く、AGAの原因物質であるDHTが産生しやすい傾向があります。
女性も加齢で女性ホルモンの分泌量が減ってくると、頭皮脂が過剰分泌されやすくなります。
頭皮の皮脂が過剰分泌する原因②食べ物や生活習慣
脂っぽい食べ物を食べ過ぎると頭皮の皮脂が過剰分泌する原因になります。
から揚げやフライドポテトなどの揚げ物は脂質が多いため、揚げ物をメニューにすることが多いコンビニ弁当などを毎日食べていると、皮脂の過剰分泌につながります。
バラ肉やサーロインステーキなどの脂身が多い肉類も脂質が多く、スナック菓子やケーキなどの菓子類も脂質が多い食べ物です。
睡眠不足や運動不足、喫煙などの生活習慣も皮脂の過剰分泌の原因になり、ストレスの蓄積も皮脂の分泌量が増加する大きな原因になります。
生活習慣の乱れでストレスが蓄積すると自律神経のバランスが崩れ、頭皮の血の巡りが悪くなり、頭皮が乾燥してきます。頭皮が乾燥すると水分不足を補おうとして、皮脂の分泌量が増加します。
頭皮の皮脂が過剰分泌する原因③外部刺激で頭皮がダメージを受ける
頭皮の皮脂はバリア機能としての役割があり、適量の皮脂が皮脂膜となって頭皮を覆うことで、ホコリや花粉、空気の乾燥、紫外線などの外部刺激から頭皮を保護します。
強烈な外部刺激を受けると頭皮のバリア機能が低下し、水分が蒸発して頭皮が乾燥します。頭皮の乾燥が続くと不足している皮脂を補うために、皮脂が過剰に分泌されるようになります。
ホコリや花粉は皮膚の奥まで浸透しませんが、紫外線は皮膚への浸透性が非常に強く、真皮まで到達します。強烈な紫外線を浴びると、毛乳頭細胞や毛母細胞が破壊されてしまい、ヘアサイクルが乱れることで皮脂が過剰に分泌されます。
男性は女性と比べると紫外線対策を疎かにすることが多く、紫外線対策に無頓着な男性は薄毛になりやすい傾向があります。
頭皮の皮脂が過剰分泌する原因④スカルプケアの方法が間違っている
頭皮にはある程度の量の皮脂が必要であり、皮脂を落としすぎてしまうと、不足している皮脂を補うために、皮脂が過剰に分泌されるようになります。
洗浄力が強すぎるシャンプーを使ったり、朝シャンをやりすぎると、頭皮の皮脂を落としすぎることになるため、正しい方法でスカルプケアをすることが必要です。
ドラッグストアやスーパーで売られている値段が安いシャンプーは硫酸系界面活性剤が使用されているものが多く、強い洗浄力が得られる反面、必要な皮脂まで落としてしまう恐れがあります。
また、髪と頭皮のために良かれと思ってシャンプーを頻繁に行うのも逆効果であり、朝シャンなどで1日に2回以上シャンプーをすると、頭皮環境がかえって悪化します。
頭皮の皮脂を抑える方法6つ!シャンプーや食生活で皮脂塊を撃退
頭皮の皮脂が過剰分泌されると、毛穴に皮脂が詰まって大きな塊になります。皮脂の塊のことを角栓といい、角栓は取り除くことが必要です。
しかし、皮脂の過剰分泌が続くと、角栓を取り除いてもまた直ぐに新しい角栓ができますので、角栓の根本的な原因である皮脂の過剰分泌を抑えることが必要になります。
ここでは、頭皮の皮脂を抑える具体的な方法を説明します。
頭皮の皮脂を抑える方法①油っぽい食べ物の摂取を控える
頭皮の皮脂を抑えるには、油っぽい食べ物の摂取を控えることが大切です。
揚げ物は油分が多いので、頭皮の皮脂を抑えたい方は揚げ物を頻繁に食べるのは良くありません。コンビニ弁当のメニューは揚げ物が多く、食品添加物も多く使われているため、コンビニ弁当ばかり食べるのは避けた方がよいです。
肉類は育毛に役立つ食べ物ですが、バラ肉やサーロインステーキは脂質が多いので注意が必要です。ミンチやベーコン、から揚げは油分が多く、焼き肉やハンバーグも皮脂を抑えたい方はあまり頻繁に食べないようにしてください。
頭皮の皮脂を抑えるのに役立つ栄養素はビタミンCやビタミンB群、ビタミンAなどのビタミン類であり、ビタミン類を積極的に摂取することが、皮脂の過剰分泌を抑えることにつながります。
ビタミンCは皮脂の分泌を抑える作用があり、緑黄色野菜や果物にビタミンCは多く含まれています。
ビタミンB群は皮脂の分泌をコントロールする作用があり、ビタミンAは頭皮の新陳代謝を促進する作用があります。これらのビタミン類の含有量は、緑黄色野菜や赤身肉などが豊富です。
栄養素はバランス良く摂取することが大切ですので、ひとり暮らしの方は偏食にならないように特に気をつけてください。
頭皮の皮脂を抑える方法②生活習慣を改善する
睡眠不足が続くと肌が荒れてきますが、肌と同様に頭皮環境も悪化します。
睡眠不足の状態が続くと成長ホルモンの分泌が阻害され、ターンオーバー機能が低下することで頭皮の乾燥が進み、皮脂膜のバリア機能も低下します。
成長ホルモンの分泌を促進するためには、夜10時~深夜2時までの時間帯の睡眠時間を増やすことが必要になります。そのためには、なるべく早く寝るようにして、朝型の生活に切り替えることをおすすめします。
良質な睡眠を取っていると自律神経のバランスが整ってきますので、ストレスも溜まりにくくなります。ストレスを防ぐには、良質な睡眠を取ることと、リラックスする時間を持つことが大事になってきます。
運動不足が続くと血行不良の状態になり、頭皮の血の巡りも悪化します。
頭皮の血の巡りを良くするには有酸素運動が有効で、ウォーキングなどの軽めの有酸素運動は、頭皮の皮脂を抑えることに貢献します。
喫煙も血の巡りが悪くなりますので、禁煙をすることは頭皮の皮脂を抑えることにつながります。
飲酒は適量であれば血の巡りが良くなりますが、お酒を飲み過ぎるとアルコールを分解する過程で薄毛の原因物質であるDHTが産生されるため、お酒の飲み過ぎは禁物です。
頭皮の皮脂を抑える方法③紫外線対策や保湿対策をする
紫外線と頭皮の乾燥は頭皮脂の過剰分泌の大きな原因になるため、紫外線対策と保湿対策は非常に大事になってきます。特に紫外線は長時間浴びると光老化の原因になりますので、男性も何らかの対策を講じることが必要です。
紫外線対策としては、UVカットの帽子や日傘の使用が有効で、紫外線予防用のUVスプレーも紫外線対策になります。
UVスプレーの紫外線防御効果は2~3時間程度ですので、日差しがきつい日はUVスプレーを持って出かけ、2~3時間ごとにスプレーをすると、紫外線防御効果を維持することができます。
UVカットの帽子を着用すると紫外線をカットできますが、ずっと帽子を被ったままだと頭部が蒸れてしまいますので、室内では帽子を取るようにしましょう。タオルを頭に巻くのも紫外線対策になりますが、蒸れないように注意してください。
頭皮の保湿対策としてはシャンプーと育毛剤の使用が有効ですが、おすすめのシャンプーと育毛剤はあとで詳しく説明します。
シャンプーや育毛剤に含まれている保湿成分には、プラセンタやオオバコエキス、スギエキスなどがあり、これらの保湿成分を配合しているシャンプーや育毛剤を使用すると、頭皮の保湿対策につながります。
頭皮の皮脂を抑える方法④シャンプーで頭皮の脂を取る
頭皮の皮脂を抑えるには、シャンプーが有効ですが、あまり洗浄力が強すぎると必要な皮脂まで除去してしまい、頭皮環境が悪化します。
シャンプーは適度な洗浄力があり、余分な添加物を配合していないものを選ぶことがポイントです。
次に紹介するシャンプーは髪と頭皮に優しいアミノ酸系の無添加のシャンプーですので、頭皮の皮脂を抑えるのに最適です。
ヘアリプロ
ヘアリプロはアデランスが開発したサロン仕様の薬用スカルプシャンプーで、超脂性肌の男性に特におすすめできます。
ヘアリプロのスカルプシャンプーは3種類のアミノ酸系洗浄成分が高濃度に配合しており、頭皮への優しさと洗浄力のアップを両立しています。
M3040プレミアムスカルプシャンプー
M3040プレミアムスカルプシャンプーは頭皮に優しいパラベンフリーのアミノ酸系シャンプーで、保湿成分としてトンガ産の高粘性フコイダンを贅沢に配合しています。
カキタンニンを濃縮配合しているため、頭皮からの加齢臭を抑えられますので、頭皮の皮脂と加齢臭を抑えたい40代の男性におすすめします。
頭皮の皮脂を抑える方法⑤育毛剤やトニックで頭皮の油を減らす
育毛剤やトニックは頭皮の血行を促進させる作用があり、頭皮の油を減らすことにつながります。
育毛剤はいろいろな商品が市販されていますが、頭皮の皮脂を抑えるには、次の育毛剤やトニックがおすすめです。
Persona(ペルソナ)
Personaは注文時に遺伝子検査が行われ、個人の遺伝的傾向に合った育毛剤が届けられるというシステムを採用しています。
リデンシルやピディオキシジル、M-034などの有効成分が頭皮の皮脂量を理想的な状態に整え、角栓による毛穴詰まりを防ぎます。
Bomek(ボメック)
Bomekは40以上の有効成分をナノ化・ミクロソーム化することで、有効成分が毛乳頭細胞までダイレクトに届きます。
センブリエキスやニンジンエキスなどの自然由来の有効成分が頭皮の血行を促進させ、皮脂の過剰分泌を抑制します。
頭皮の皮脂を抑える方法⑥AGA治療薬で皮脂の過剰分泌を抑制する
皮脂の分泌過剰を根本的に抑えるには、AGA治療薬が最も有効です。国内で処方されるAGA治療薬は増毛・発毛効果があることを厚生労働省が認めていますので、確実に角栓を取り除きたい方はAGA治療薬がおすすめです。
ただし、AGA治療薬は副作用があるため、クリニックで医師の診察を受けたうえで処方してもらうことが必要です。
信頼できるクリニック選びは、こちらの記事を参考にしてください。Yahoo!知恵袋や2chなどの、本当の口コミを多数まとめています。
AGA治療のおすすめクリニック7選!費用・効果・口コミ徹底比較ミノキシジル
ミノキシジルは頭皮の血行を促進させる効果があり、頭皮の皮脂を抑えることができます。
ミノキシジルは頭皮に塗る外用薬と内服薬のミノキシジルタブレットがあり、頭皮に塗る外用薬のミノキシジルは、他のAGA治療薬と併用できます。
プロペシア
プロペシアは5α還元酵素阻害剤で、5αリダクターゼという酵素の活性を阻害することで、薄毛の原因になるジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンの産生を抑制します。
DHTの産生を抑制することで頭皮環境が改善され、新しい毛が生えてくるようになります。
ザガーロ
ザガーロはプロペシアの効果をさらに高めたAGA治療薬の新薬で、重症なAGAでも治療することが可能です。
ザガーロはAGAの優れた治療効果が得られますが、プロペシアよりも副作用の発現率が高いため、医師の指導に基づいて服用することが大切です。
頭皮の皮脂を抑える女性向けの対策は?おすすめ商品
ホルモンの関係で、女性は男性よりも頭皮の皮脂の分泌量は少ないですが、加齢で女性ホルモンの分泌量が少なくなると頭皮が油っぽい状態になることがあります。
ここでは、頭皮が油っぽい女性の角栓を予防・改善する対策を説明します。
頭皮が油っぽい女性の対策①女性用のシャンプーを使う
頭皮が油っぽい女性は男性と同様に、頭皮の皮脂を抑えるシャンプーの使用が角栓の予防と改善につながります。
頭皮が油っぽい女性におすすめのシャンプーは次の通りです。
BELTAシャンプー
BELTAシャンプーは頭皮のエイジングケアができるアミノ酵素洗浄シャンプーで、オーガニックシャンプーとは思えないようなもっちりとした泡が酸化皮脂を分解し、頭皮環境を改善に導きます。
頭皮のニオイの原因になる酸化皮脂を除去することで、頭皮のニオイ対策にもなります。
SORAスカルプシャンプーGOLD
SORAスカルプシャンプーGOLDは、希少な馬プラセンタを配合したノンシリコンの天然スカルプシャンプーで、20種類のアミノ酸と32種類の天然由来成分が頭皮環境を整えます。
防腐剤などの添加物は一切使用していないため、開封後は冷蔵庫に保存することが必要なほど含有成分には徹底的にこだわっています。
チャップアップシャンプー
チャップアップシャンプーは5種類のアミノ酸系・植物系洗浄成分のみを配合し、余分な添加物は一切排除しているオーガニックシャンプーです。
頭皮の血行を促進させることで毛包の周辺環境を改善し、角栓ができにくい頭皮環境に近づけます。
頭皮が油っぽい女性の対策②女性用の育毛剤や美容液を使う
女性は加齢でホルモンバランスが崩れてくると頭皮が油っぽくなることがありますが、その場合は、女性ホルモンと分子構造がよく似ている成分を配合している育毛剤や美容液の使用をおすすめします。
頭皮が油っぽい女性におすすめの育毛剤や美容液は次の通りです。
天使のおまもり スカルプ美容液
天使のおまもり スカルプ美容液は、保湿成分として成長因子のプラセンタエキスを配合しており、頭皮が油っぽい女性に最適です。
成長因子のプラセンタは若返りの成分であり、髪と頭皮のアンチエイジングに大きく貢献します。
マイナチュレ
マイナチュレは女性用無添加育毛剤で、頭皮環境とホルモンバランスを整えて、抜け毛を減らすことにつなげます。
27種類の天然成分と10種類のアミノ酸が配合されており、髪と頭皮のことを第一に考えて作られています。
Kenomika(ケノミカ)
Kenomikaは第7回世界毛髪研究会議で最優秀賞を受賞したレディース育毛剤で、センブリエキスやニンジンエキス、グリチルリチン酸ジカリウムなどの有効成分の働きで育毛を促進します。
無添加製法にこだわっており、防腐剤やアルコール類は一切使用しておらず、髪と頭皮に優しく安心して使えます。
頭皮の皮脂を抑えるには根本的な対策が必要!
皮脂の塊の角栓が増えてくると、角栓を除去することだけに神経を使いがちになりますが、角栓を除去するだけでは根本的な解決にはならず、角栓の根本的な原因である皮脂の過剰分泌を抑えることが必要になります。
角栓を取り除こうと思って洗浄力が強いシャンプーで頭皮をゴシゴシとこすったり、シャンプーの頻度を増やすのはかえって逆効果になりますので注意が必要です。
頭皮の皮脂の過剰分泌を抑制し、角栓ができるのを防ぐためには、アミノ酸系で無添加の洗浄力がマイルドなシャンプーを使い、育毛剤やトニックで頭皮環境を改善するようにします。
薄毛が進行している場合は、クリニックでAGA治療薬を処方してもらうことが治療につながりますが、食べ物や生活習慣を改善することも大事になってきます。