頭が痛いときは、中から感じる頭痛だけではなく、頭皮に痛みを感じる症状もあります。
例えば、頭皮を触るとズキズキと痛みが走ったり、頭皮を触っていないのになんとなくピリピリするような痛みを感じた経験がある人は少なくありません。
頭皮の痛みをそのまま放置すると、さまざまな別の症状が現れることも考えられます。
本記事では、頭皮の痛みの原因を症状別に調査しました。すぐに試すことができる対策も紹介します。
目次
頭皮の痛みの原因は?症状別に解説
頭皮の痛みの原因は、具体的に何でしょうか?頭皮の痛みは、その症状・原因ともに多岐に渡ります。
頭皮の痛みが病気のサインである可能性もあるため、早く原因をつきとめて対処しなければなりません。そこで症状別に、頭皮の痛みの原因を解説します。
頭皮が痛い!コロナも関係ある?
新型コロナウイルス患者の症状に、頭痛が報告されています。、頭皮の痛みも感じるのでしょうか。
入院感染者の頭痛のパターンとして、以下の調査結果が挙げられています。
- 中度から重度の患者であること
- 側頭部から頭頂部、額や目の周りに圧迫されるような痛みが両側にある、脈を打つ時に痛みを感じる
- コロナウイルスの感染期間に限定
新型コロナは頭痛の症状を引き起こすことはあるようですが、直接、頭皮に影響を与えるとの報告は確認できません。
コロナ禍により生活様式や仕事環境が変化し、ストレスで頭皮環境が悪化して抜け毛が増える可能性はあります。
ストレスを受けると自律神経が乱れて血管が収縮し、頭皮への血流が悪くなります。頭皮に栄養が行き渡らず、頭皮のターンオーバーの周期が乱れます。
その結果、頭皮環境が悪化して抜け毛に繋がり、炎症を起こして痛みを感じることもあり得ます。したがって、頭皮の痛みを感じる場合、コロナが全く関係しないとは言い切れません。
頭皮が「ズキズキ」痛むときの原因
頭皮が「ズキズキ」と痛む場合、後頭神経痛の可能性があります。後頭神経痛は、後頭部や頭頂部、こめかみに痛みを感じます。
髪を触るだけでも痛みを感じたり、頭部の動きにより首の付け根を突き上げるような痛みを感じることもあります。
原因はスマホやパソコンを使用する際、上半身が前屈する姿勢になって肩甲骨の周りにある僧帽筋を収縮することが考えられます。
帯状疱疹が原因となる場合も多くみられ、後頭部から側頭部付近の湿疹が特徴です。まれではありますが、脳梗塞や脳腫瘍が原因の場合もあります。
頭皮がズキズキと痛む場合は、薬の服用による治療が優先されますが、特別な治療を行わなくとも、5日~7日程度で自然に症状がなくなることも少なくありません。
頭皮が「ピリピリ」痛むときの原因
頭皮が「ピリピリ」と電気が走ったような痛みを感じる場合、頭皮神経痛の可能性があります。
シャンプーやブラッシングの時に痛みを伴うことが多く、ドライヤーの風が異様に熱く感じる場合もあります。特に後頭部や頭頂部に痛みを感じることが多いと言われています。
原因は、首周りの筋肉が頭皮の表面に近い神経を刺激・圧迫することや、ビタミンB1・B12の不足が考えられます。肩こりがある人、ストレスを抱えている人に多く見られる症状です。
軽度であれば、運動などによるストレス発散、ストレッチやマッサージなどで首肩周りをほぐしたり、入浴による血行促進、バランスの良い食事で栄養をとることなどで改善されます。
頭皮神経痛を放置すると、抜け毛の原因になるとも言われています。
頭皮が「ヒリヒリ」痛むときの原因
頭皮が「ヒリヒリ」と痛みを感じる場合は、頭皮の乾燥や、かぶれ・湿疹、炎症を起こしている可能性があります。
原因のひとつは、加齢や生活習慣による細胞のターンオーバーが乱れることです。
また、毎日使うシャンプーの洗浄力が強いと必要な皮脂まで取り除いてしまうため、乾燥やかぶれを招くことがあります。
頭皮が乾燥するとバリア機能が弱まり、ヘアケア用品などの外的刺激に反応して、かゆみや赤み、湿疹、炎症の原因となります。
炎症はマッサージで改善できる可能性があります。マッサージで血の巡りを改善すればヒリヒリした痛みが抑えられ、頭皮に栄養が行き渡って抜け毛や薄毛の解消が期待できます。
頭皮のてっぺんがチクチク痛むときの原因
頭皮のてっぺんが「チクチク」と痛みを感じる場合には、特発性後頭神経痛か、帯状疱疹の可能性があります。
特発性後頭神経痛の場合、痛みは一瞬で、発作的で刺すような痛み、後頭部から耳の後ろにかけて痛みを感じます。痛みを感じる時と感じない時の差がはっきりしています。
原因は、首や肩の筋肉が凝っていることによるものです。
ロキソプロフェンやアスピリンなどの鎮痛薬を服用すること、首の後ろや肩のマッサージ、首を温めることで痛みの緩和が期待できます。
一方、帯状疱疹の場合は要注意です。帯状疱疹とは、痛みを伴う水ぶくれが、身体の片側にできる症状です。症状が重症化すると、入院治療が必要です。
原因は、病気や薬の服用によって免疫力が低下することです。50歳以上の人に多く発症し、年齢を重ねるごとに発症率は上がります。
お風呂やシャワーで温めたり、鎮痛薬を使用することで痛みが和らぐことはありますが、病院を受診する必要があります。
頭皮の痛みに加えて頭痛もあるときの原因
頭皮の痛みに加えて頭痛を伴う場合は、緊張型頭痛の可能性があります。慢性頭痛の大半が、緊張型頭痛に該当します。
緊張型頭痛は、背中の中央から前頭部まで繋がる筋肉群が緊張(収縮)し、頭皮が硬くなって頭部の筋肉が影響を受けます。血行障害も重なり、頭痛を引き起こします。
頭全体を締め付けるような痛み、倦怠感、動くと調子が良くなる、フワフワしたようなめまいがある、などが主な症状です。
緊張型頭痛の原因は、姿勢の悪さ、骨格や体型の歪み、首・肩の凝りや緊張、目の疲れ・歯のかみ合わせ、精神的ストレスなど多岐に渡ります。
治療は、まず薬物療法として、非ステロイド性抗炎症薬が有用とされています。予防薬の処方により、不安やストレスの軽減や、筋肉の緊張を緩和します。
筋肉痛とも言えるため、市販の頭痛薬はあまり効果が期待できないとされます。薬物療法と共に、姿勢矯正やストレッチが有効です。
頭皮の痛みに加えてフケもあるときの原因
頭皮の痛みに「フケ」が伴う場合には、「脂漏性(しろうせい)皮膚炎」か「粃糠性(ひこうせい)脱毛症」の可能性があります。
脂漏性皮膚炎は、洗髪しているのにフケが出たり、脂っぽくなったり、皮膚がむけたりする症状が特徴です。
洗髪する頻度が少なかったり、体質的な皮脂の過剰分泌により菌が繁殖し、頭皮環境が悪化することが原因です。
進行すると脱毛にも繋がるため、早めに皮膚科を受診するとともに、生活改善が必要です。
「粃糠性(ひこうせい)脱毛症」の場合は、脂漏性皮膚炎の症状とよく似ていますが、フケの質が異なります。
カサカサした細かいフケが大量に出て毛穴を覆ぎ、菌が繁殖して炎症が起きることが原因です。
頭皮の痛みに加えて赤みもあるときの原因
頭皮の痛みに「赤み」も伴う場合には、頭皮に炎症が起きていたり、血行が悪くなっている可能性があります。
炎症は外的刺激が関係します。例えば紫外線、洗浄力が強いシャンプー、シャンプー頻度の多さ、ヘアケア商品やパーマ液・染髪剤、間違った洗髪方法などが原因です。
赤みが数時間~数日で治まれば問題ありませんが、赤みがなかなか消えずにかゆみが出てくる場合、放置すると化膿してしまう可能性もあります。
まずはシャンプーを天然成分が多い低刺激なものに変えて、洗髪方法も見直してみましょう。紫外線が強い季節には、帽子や日傘で頭皮を守りましょう。
血行の悪化は多くの場合、老化が原因です。新陳代謝が鈍くなり、頭皮が乾燥したり硬くなりして、表面が赤みを帯びてきます。
頭皮ケアをしないと髪が細くなり、新しく生える髪が縮毛になる可能性があります。血行を良くするには、頭皮マッサージやブラッシングが有効です。
頭皮の痛みに加えて抜け毛もあるときの原因
頭皮の痛みに「抜け毛」が伴い、薄毛が進行する場合、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)の可能性があります。
AGA・FAGAの症状には、一般的に頭皮の痛みが出ることはありません。
頭皮の痛みが治まっても抜け毛が治らないならば、抜け毛を気にして髪を洗いすぎているなど、背景にAGA・FAGAが潜んでいる場合があります。
頭皮の痛みは、病気の場合もありますが、日常生活で改善できることも大いにあります。シャンプーの原料や頻度、洗い方を見直すことや、生活習慣そのものを見直すことが大切です。
それでも抜け毛が改善されないならば、まずは専門クリニックを受診しましょう。AGA・FAGAは、加齢に伴い進行し、自然に治癒することはありません。
少しでも早く受診することをおすすめします。
髪を触る・髪を動かすと頭皮が痛いときの原因
髪を触ったり、髪を動かすだけで頭皮が痛い場合には、頭部神経痛の可能性があります。常時痛みがあるわけではなく、一時的なケースがほとんどです。
痛みを感じるのは、髪に手ぐしを通したり、ピンやゴムで髪をまとめたり、帽子を被る時ですが、他に症状が伴わなければ、さほど心配はいらないようです。
頭部神経痛の原因はストレスや生活習慣で、頭痛持ちの人、眼精疲労、首・肩凝りの人によく見受けられます。
運動やストレッチをしたり、ホットタオルなどで眼を休ませたりすることで、痛みが緩和することがあります。
あまりにも治らない場合には、脳神経外科の受診をおすすめします。
また、頭皮の炎症で痛みを感じる可能性も考えられ、特に高齢者に多く見受けられます。
病気の後に免疫力が低下していると、いつも使用しているシャンプーでも頭皮が荒れてしまうことがあります。炎症が治まるまで、ヘアケア製品などは使用を控えた方が良いでしょう。
強い痛みや出血がある場合は、皮膚科を受診しましょう。
頭皮を押すと痛いときの原因
頭皮を指で押すと痛みを感じる場合には、血行不良の可能性があります。頭皮は、身体の皮膚の中でも特に薄く、血管が集中しています。
血の巡りが悪くなると血管が膨らみ、わずかに頭皮が盛り上がります。そのために、指で押すと膨らんだ血管に圧力がかかり、頭皮に痛みを感じるとされています。
頭皮が血行不良となる原因は、睡眠不足やストレスです。睡眠不足やストレスは自律神経を乱し、血の巡りやホルモンバランスが崩れます。
眼精疲労も原因のひとつです。眼の疲れから、首や肩が凝り、頭皮の血行が滞ります。頭皮が血行不良になると、皮膚が凝り固まります。
栄養もうまく行き渡らないため、抜け毛や薄毛の原因にもなりかねません。
まずは生活のリズムを見直し、睡眠不足を解消しましょう。スマホやパソコンで、眼を酷使することは控えて、眼精疲労に気をつけましょう。
身体のストレッチや、頭皮マッサージもおすすめします。
頭皮の痛みが治らない!今すぐ試すべき対策
ここまで紹介したとおり、頭皮の痛みは多岐に渡り、原因もさまざまです。原因がわかれば、痛みを緩和して治すための方法や、頭皮の痛みを防ぐ対処法もあります。
なかなか頭皮の痛みが治らない場合、自分が判断した症状と原因が違い、対処方法が間違っているのかもしれません。
ここでは、頭皮の痛みが治まらない時に試してみるべき対策を紹介します。
頭皮の痛みは薬で治る?
頭皮の痛みは神経痛と皮膚疾患に大別されます。神経痛の場合に有効な薬で代表的なものは、以下の通りです。
- メチコバール、アリナミンEXプラス:ビタミンB12(神経の修復を促す)
- ロキソニンS、バファリンA:NSAIDs(一般的な痛み止め)
- カロナール、コカール、セデス、ノーシン:アセトアミノフェン(一般的な鎮痛薬)
湿疹・かぶれやフケなどの皮膚疾患の場合に有効な薬で代表的なものは、以下の通りです。
- イソニアジド、イスコチン:ビタミンB6(湿疹の改善)
- ビオチン:ビタミンH、ビタミンB7(湿疹や皮膚炎の改善)
- ステロイド外用薬の塗布:副腎皮質ホルモン(抗炎症作用)
- 尿素液、ヘパリン類似物質のローション塗布(フケを抑える)
頭皮の痛みはシャンプーを替えるのが有効
お風呂にあまり入らず髪を洗わなかったり、シャンプーがいい加減だったりすると、頭皮が不衛生となり、頭皮に痛みを感じることがあります。
頭皮環境が悪化することで、皮脂で毛穴が詰まって菌が繁殖し、その刺激で頭皮が痛むのです。
また、シャンプーなどヘアケア用品が頭皮に合っていないと、頭皮が乾燥したりフケが出ることがあります。これらは頭皮の痛みの原因となる要素です。
逆を言えば、頭皮の状態に合ったシャンプーを選んで、正しい頻度と方法で髪と頭皮を洗うことが、頭皮の痛みを改善するのに有効です。
特にシャンプーは、日々使うものです。直接頭皮に触れるため、慎重に選ぶ必要があります。
とはいっても、市販のシャンプーは数多く、自分の頭皮と相性が良いものがわからない人は多いでしょう。
そこで、人気があり評判も良好なおすすめのシャンプーを、男女別に紹介します。
おすすめのシャンプー(男性)グロースプロジェクトアロマシャンプー
男性用でおすすめのシャンプーは、グロースプロジェクトアロマシャンプーです。フケを改善するシャンプーですが、そもそもフケが出る原因は頭皮の乾燥です。
グロースプロジェクトアロマシャンプーは、天然ユーカリ成分が配合されています。ユーカリには、抗炎症作用や殺菌効果、アロマ効果があります。
ユーカリ成分で必要な皮脂をキープしながら、やさしい洗浄力でさっぱりと汚れを落とします。頭皮をトラブルから守るセラミドを修復・増加して、頭皮を乾燥から守ります。
頭皮の乾燥を防ぎ、清潔な頭皮環境で潤いを保つことにより、フケの原因を改善します。アロマとして、ユーカリの香りがシャンプーしながらリラックス効果を与えます。
他にも、レモンエキス、ローズマリー葉エキス、センブリエキスなど、天然の植物由来成分が配合されている、ノンシリコンの無添加オーガニックシャンプーです。
3本セットが一番人気で、8,880円(税込/1本あたり2,960円)です。定期便の場合は、単品で2,979円+送料660円(税込)、3本セットで7,980円(税込/1本あたり2,660円)です。
いずれも45日間返金保証つきで、気軽に試すことができます。
おすすめのシャンプー(女性)サボンモーヴ
女性用でおすすめのシャンプーはサボンモーヴです。サボンモーヴは、リンス・コンディショナー不要のスカルプケアソープ、つまり石鹸です。
サボンモーヴの特徴は、石鹸ならではの濃密泡で毛穴の汚れを洗い流し、健やかで清潔な頭皮環境に整えます。
アルガンオイル、レッドクレイ、海藻エキス、ポリフェノール、パンテノールなど天然由来の良質な美髪成分が濃縮され、髪の根元からハリ・コシ・ボリュームを与えます。
トリートメント不要なのに、パサつきやごわつきがなく、きしみや絡みも気にならなくなります。キューティクルが整い、ツヤのある髪へ導きます。
マンダリンオレンジ、ベルガモット、レモンなどのシトラス・ウッディ系の深みのある香りに癒されます。
価格は、単品初回価格で携帯サイズ45g(約3週間分)2,960円(税込)です。定期便なら、レギュラーサイズ145g(約2ヶ月分)6,534円(税込)です。
いずれも送料無料、30日間返品保証つきです。
どうしても治らない場合は専門医に相談を
今すぐできる対処法を試してみて、どうしても症状が改善しない場合は、早めに専門医に相談しましょう。頭皮の痛みや皮膚トラブルは、思わぬ深刻な病気のサインかもしれません。
頭皮には多くの知覚神経があるため、些細な刺激でも痛みを感じることがあります。皮脂の分泌量が多いうえ、髪が密集して蒸れやすいため、皮膚トラブルが生じやすい事情もあります。
受診する診療科は、神経痛や頭痛が伴う場合は脳神経外科や神経内科、皮膚のトラブルは皮膚科、抜け毛を伴う場合はAGA専門クリニックを受診することをおすすめします。
どの診療科を受診すればよいか迷うなら、かかりつけ医か内科に相談してみるのもよいでしょう。
受診の際には、いつごろから頭皮の痛みがあるのか、どのような症状が伴うのか、些細なことでも細かく具体的に説明し、原因を特定しましょう。
頭皮ケアで痛みから解放されよう
頭皮の痛みでまず考えられるのは、頭皮環境の悪化です。痛みから解放されるには、頭皮環境を整える頭皮ケアを習慣にすることが有効です。
頭皮ケアのひとつに頭皮マッサージがあります。頭皮は薄くてとてもデリケートなので、清潔な手で爪を立てずに、優しくタッチすることが必要です。
指の腹を使って頭皮をこすらないように、頭皮全体をマッサージします。強い力は不要です。頭皮全体を、全部の指で5分程度を目安にゆっくりマッサージします。
マッサージをして痛みを感じた時は、筋肉が凝って血行不良の可能性があるので、気持ちの良い程度の力で頭皮をほぐすようにしましょう。
マッサージの際、スカルプエッセンスを使用するのもよいでしょう。
ほかにも正しいシャンプーをすること、専用ブラシでのブラッシング、紫外線の多い時期には帽子を被ることなど、自分でできる頭皮ケアはいろいろあります。
それでも頭皮の痛みが治らないなら、病院を受診することが必要です。思わぬ病気が潜んでいるかもしれません。
頭皮の痛みに悩んでいる人は、この記事を参考に対策を試してみてください。